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SDGs達成度ランキング2023で指摘された、日本が世界水準になれない理由
では、日本のSDGsへの取り組みは、「持続可能な開発レポート」ではどのように見られているのかを確認しましょう。
「17の目標別の達成状況」は、SDSNが各国の達成度を4段階に分けて評価しています。日本は2023年時点で、目標4「質の高い教育をみんなに」と目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」の2項目のみが、最高ランクの「達成済み」とされています。前者は初等教育の就学率や高等教育を受けた人の割合が高いこと、後者は年間を通して使える道路にアクセスできたりインターネットを使えたりする国民が多くインフラの整っていることが評価されました。
次に上から2段階目の「課題が残る」とみなされているのは、目標1「貧困をなくそう」、目標3「すべての人に健康と福祉を」、目標6「安全な水とトイレを世界中に」、目標11「住み続けられるまちづくりを」と目標16「平和と公正をすべての人に」の5項目です。目標16は22年時点では「達成済み」とされていましたが、23年は「報道の自由」の指数が下落したことなどから評価を落としました。
続いて上から3段階目の「重要な課題がある」と評されたのは、目標2「飢餓をゼロに」、目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」、目標8「働きがいも経済成長も」、目標10「人や国の不平等をなくそう」、目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」の5項目です。目標8は22年よりも評価を1段階下げたのに対して、目標17は1段階上げてこの位置に入りました。
ジェンダー平等には程遠く
最低ランクにあたる「深刻な課題がある」と判断された5項目は、理由を詳細に見てみましょう。
・目標5「ジェンダー平等を実現しよう」
ランキング上位のヨーロッパ諸国は軒並み高評価を得ていますが、日本は国会議員に占める女性の割合や、男女の賃金格差に改善が見られないことで評価を大きく下げました。
日本では、衆議院議員に占める女性の割合は、21年10月の総選挙で9.7%でした。ちなみにSDGs達成度ランキングで3年連続1位のフィンランドでは、国会議員のうち女性の割合は21年の数値で46%です。
世界経済フォーラム(WEF)が21日に発表した「Global Gender Gap Report(世界男女格差報告書)2023」でも、日本は146カ国中125位と前年の116位から順位を落としました。このレポートでも、日本は政治(138位)と経済(123位)の分野で最低ランクの評価を受けており、国会議員や管理職の人数の男女差が言及されています。
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