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ノーベル賞2022の自然科学3賞と日本人科学者との関わり
3氏の研究は、「量子情報科学」という新しい学問分野を生み出しました。この分野の実用化に挑む日本人トップランナーの1人が、スタンフォード大名誉教授の山本喜久博士です。山本博士は、量子コンピュータの基本素子である「超伝導量子ビット」を世界で初めて実現しました。
量子コンピュータの研究開発は、今後10~20年が勝負と言われています。ボストン・コンサルティング・グループが21年に発表した試算によると、量子コンピュータは40年頃には最大で年間8500億ドル(約120兆円)の価値を生み出す可能性があると言います。特に、多数の候補からの取捨選択が必要な、材料開発や創薬の分野での活用が期待されています。
今後は量子コンピュータの実用化の分野で、ノーベル賞受賞者が現れるとの予測もあります。量子力学分野では、日本人ではアハラノフ=ボーム効果の存在を証明した外村彰博士(1942-2012)がノーベル物理学賞受賞まであと一歩だったと言われています。山本博士、あるいはこれから量子情報科学分野に進む若手研究者が、日本人の受賞の夢を叶えてくれるかもしれません。
「クリックケミストリー」の手法開発、医療への応用
クリックケミストリーは、組み合わせたい2つの分子に目印をつけて結合させる手法です。「クリック」は、シートベルトをカチッとはめる音になぞらえた表現です。簡単に目当ての物質だけを作り出せます。
これまでの合成化学では、たとえば薬を作りたい時、目的の生成物だけでなく余分な副生成物も一緒にできてしまうことが悩みでした。副生成物を取り除く作業をすると、材料が無駄になったり、除去の際に目当ての物質まで取り除かれてしまったりするので非効率でした。クリックケミストリーは狙った合成物を短時間で多量に作ることができるので、医薬品や材料科学の分野で広く使われるようになりました。
「クリックケミストリー」の提唱者であるシャープレス博士と、メンダル博士は、根幹となる手法を別々に開発しました。ただし2人の手法は、生体内に取り入れると毒となる銅を触媒として使うという特徴がありました。
ベルトッツィ氏は、生体中で行っても安全なクリックケミストリーを開発しました。さらに、「がん細胞に目印をつけて、結合する相手にがん細胞を殺す薬を持たせる」などの、医療への応用も考えました。
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