最新記事
反体制指導者

ナワリヌイ氏死亡、「ロシア政府に責任」=国連特別報告者

2024年3月12日(火)10時43分

ロシアの人権問題担当の国連特別報告者マリアナ・カツァロワ氏は11日、ロシア北極圏の刑務所で死亡したロシアの反政府活動家アレクセイ・ナワリヌイ氏について、刑務所内で殺害されたか、拷問に相当する刑務所での拘禁によって死亡したとし、ロシア政府に責任があるとの考えを示した。(2024年 ロイター/Benoit Tessier)

ロシアの人権問題担当の国連特別報告者マリアナ・カツァロワ氏は11日、ロシア北極圏の刑務所で死亡したロシアの反政府活動家アレクセイ・ナワリヌイ氏について、刑務所内で殺害されたか、拷問に相当する刑務所での拘禁によって死亡したとし、ロシア政府に責任があるとの考えを示した。

カツァロワ氏はジュネーブの国連機関で開かれているロシアの政治犯に関する会合に出席。ロイターに対し、ナワリヌイ氏の死亡に「ロシア政府が何らかの形で責任を負っている」と語った。

 

その上で、ロシアで拘束されている他の人たちもナワリヌイ氏と同じ運命をたどる恐れがあると警告。「(ロシア政府による)弾圧の水準を踏まえると、ナワリヌイ氏のような事例は必ず出てくる」とし、特にウラジーミル・カラムルザ氏について心配していると述べた。

カラムルザ氏はプーチン政権に批判的なジャーナリスト兼活動家で、2023年に国家反逆罪などで25年の禁錮刑を言い渡され、現在ロシアで服役している。

ロシア刑務所当局は2月16日、ナワリヌイ氏が収監先の北部ヤマロ・ネネツ自治管区の刑務所で死亡したと発表。ロシア対外情報局のナルイシキン長官は今月、ナワリヌイ氏は自然死したとの見解を改めて示した。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2024トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

20240521issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2024年5月21日号(5月14日発売)は「インドのヒント」特集。[モディ首相独占取材]矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディの言葉にあり

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

シェブロン、英北海事業から完全撤退へ 残る資産の売

ワールド

北朝鮮の金与正氏、ロシアとの武器交換を否定=KCN

ワールド

米大統領、トランプ氏の予測違いを揶揄 ダウ4万ドル

ビジネス

アングル:米株が最高値更新、市場の恐怖薄れリスク資
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 2

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた異常」...「極めて重要な発見」とは?

  • 3

    羽田空港衝突事故で「日航の奇跡」を可能にした、奇跡とは程遠い偉業

  • 4

    存在するはずのない系外惑星「ハルラ」をめぐる謎、…

  • 5

    老化した脳、わずか半年の有酸素運動で若返る=「脳…

  • 6

    アメリカはどうでもよい...弾薬の供与停止も「進撃の…

  • 7

    共同親権法制を実施するうえでの2つの留意点

  • 8

    半分しか当たらない北朝鮮ミサイル、ロシアに供与と…

  • 9

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 10

    総額100万円ほどの負担増...国民年金の納付「5年延長…

  • 1

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 2

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 3

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 4

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋…

  • 5

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 6

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 7

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 8

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 9

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 10

    「終わりよければ全てよし」...日本の「締めくくりの…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中