最新記事

SNS

脳が騙される! 白黒の映像が、目の錯覚でフルカラーに見える不思議な体験

Psychologist Baffles TikTok Viewers With 'Trippy' Optical Illusion

2021年5月29日(土)16時41分
セレン・モリス
ジュリー・スミス博士のTikTok動画

この映像がフルカラーに見える TikTok

<心理学者が公開した「脳がトリップ」するような錯覚体験が味わえるTikTok動画...「びっくり」「信じたくない」>

心理学者がTikTokに投稿した動画が、ユーザーたちを困惑させている。ジュリー・スミス博士の動画は、見る人の目の錯覚を利用して、本当は白黒の映像を鮮やかなフルカラー映像に見せるというものだ。

スミス博士は動画の中で、「ネガティブな残像を経験してもらいます」と、視聴者に語りかける。「本当は色のない映像に色があるように感じるよう、あなたの脳を騙します」

動画の前半部分では、スミス博士も周囲の風景も白黒で表示されており、博士の額には白いバツ印が貼られている。博士が話している途中で映像の色は反転し、博士は「頭にあるバツ印を集中して見つめて」と、見る人に語り掛ける。

そうすることで、「あなたの脳は驚くような働きを始めます」と博士は語る。「目の受容体を特定の色にさらし続けることで、白黒映像に戻った時に脳がそれまでと反転した色を(勝手に)見ようとする」というのだ。

映像の色が反転し、そしてリピート機能で白黒映像に戻った後もバツ印に集中し続けると、博士の言った通り映像がカラーで見えるはずだ。

TikTokのサイトに移動すれば、動画が自動でリピート再生されるので、この不思議な体験を味わってみて欲しい。博士は動画に沿えたコメントで、画面を明るくすればより鮮明なカラーで見られるとしている。

@drjuliesmith

Did you see colour? How long for & what stood out most? Try it with the brightness turned up for max effect! #learnontiktok #illusion #psychology

Say So (Instrumental Version) [Originally Performed by Doja Cat] - Elliot Van Coup

動画を見た多くの人々はこのイリュージョンに驚いたようだ。「トリップした感じ。この目で確かに見ても、脳は信じたがっていないようだ」「すごくびっくり! バツ印に集中していると、映像が白黒の間ずっとカラーに見える」

なぜこんなことが起きるのか。米ノースカロライナ州シャーロットの病院Charlotte Eye, Ear, Nose, and Throat Associatesによれば、「網膜の杆体細胞と錐体細胞が過剰に刺激を受けて鈍感になると、ネガティブな残像が生じる」としている。

「この『脱感作』はイメージの明るい部分を見ている細胞で強くなり、暗い部分を見ているところで弱くなる。そこから目が離れたとき、最も消耗していない細胞が最も強く反応し、最も消耗している細胞が最も弱く反応する。そのため、それまで映像で表示されていた色の反対を見ることになる。多くの『錯視』は、このネガティブな残像を利用している」

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

ドル一時急落、154円後半まで約2円 介入警戒の売

ワールド

中国主席「中米はパートナーであるべき」、米国務長官

ビジネス

円安、物価上昇通じて賃金に波及するリスクに警戒感=

ビジネス

ユーロ圏銀行融資、3月も低調 家計向けは10年ぶり
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 5

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 6

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 7

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 8

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 7

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中