最新記事

デンマーク

ペンギンの同性カップル、両親からひなを誘拐

Gay Penguins Abduct Chick, Angrily Snap At Biological Parents

2018年9月28日(金)15時00分
プリタ・ポール

ペンギンの同性カップルは長らくひなが欲しいと望んでいたようだ(画像はウィーンの動物園のオウサマペンギンの赤ちゃん) Heinz-Peter Bader-REUTERS

<デンマークの動物園で起きた珍事件。両親のペンギンが水浴びでいなくなり、取り残されたひなを同性カップルが連れ去った>

デンマーク・オーデンセの動物園で、ペンギンの同性カップルが、両親に放置されたひな鳥を誘拐する事件が起きた。その後、両親がひなを取り戻すまでの顛末は、ビデオ動画で撮影されてフェイスブックに投稿された。

オーデンセ動物園の飼育員サンディー・ムンクによると、両親はごく短い時間、日課の水浴びためにひなを置き去りにしたが、この隙を同性カップルが狙った。

このカップルはどうやら長い間、子供が欲しいと望んでいたらしい。そのため、ひなが両親から「ネグレクト(育児放棄)」されたと思い、我慢ができなかったのだろう。

「何かの間違いが起きたことはわかった。両親がいなくなって、そのひなが連れ去られた。ひなを保護しているペンギンはオス同士のカップルだった」と、事件を目撃したムンクは、デンマークの公共放送DRの取材に語った。

ペンギンのひなには常に両親がついていてやらなければならないため、同性カップルに全面的に非があるわけではないと、ムンクは話している。

「母親が水浴びに行き、父親がひなの面倒を見る番だった。それなのに父親が離れてしまったので、同性カップルは、ひなが『かわいそう』と思って連れて行ったのかもしれない」

さらに驚きだったのは、ひながいなくなったことを知った時に、両親がまったく動揺を見せなかったことだ。

「父親はまるで最初からひながいなかったようにふるまい、母親も少し探しただけだった」と、ムンクは言う。

しかし、最終的に両親は、ひなのところへやって来た。動画の中で両親は、2人の間にひなを入れて守っている同性カップルに挑みかかかる。カップルは怒って両親を叩く。手に入れたひなを放したくなかったのだろう。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

ソニーG、9月30日時点の株主に株式5分割 上限2

ビジネス

ソニーGの今期、5.5%の営業増益見通し 市場予想

ワールド

社会保険料負担の検討、NISA口座内所得は対象外=

ワールド

米、中国関連企業に土地売却命令 ICBM格納施設に
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 2

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少子化の本当の理由【アニメで解説】

  • 3

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 4

    年金だけに頼ると貧困ライン未満の生活に...進む少子…

  • 5

    「ゼレンスキー暗殺計画」はプーチンへの「贈り物」…

  • 6

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 7

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 8

    「人の臓器を揚げて食らう」人肉食受刑者らによる最…

  • 9

    ブラッドレー歩兵戦闘車、ロシアT80戦車を撃ち抜く「…

  • 10

    自宅のリフォーム中、床下でショッキングな発見をし…

  • 1

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 2

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 3

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 4

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋…

  • 5

    「恋人に会いたい」歌姫テイラー・スウィフト...不必…

  • 6

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 7

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 8

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 9

    日本の10代は「スマホだけ」しか使いこなせない

  • 10

    ウクライナ防空の切り札「機関銃ドローン」、米追加…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 6

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中