ボルボ、自動運転ゴミ収集車を開発 人を乗せない理由は?
ボルボ・トラックが開発する自動運転型ゴミ収集車。ちなみに同社は中国資本傘下となった乗用車部門のボルボ・カーズとは別会社
<昨年、Uberの子会社「OTTO」のシステムを搭載して高速道路での約200kmの自動運転に成功するなど、次世代のトラック輸送に取り組んでいるスウェーデンのボルボ・トラック(以下、ボルボ)。今度は本国スウェーデンで自動運転によるゴミ収集車をテストしているが、どうしたことか人は乗せないという......>
ボルボは清掃員が、ゴミ回収作業を安全、簡単に出来るようプロジェクトを立ち上げた。もし、成功すれば、それぞれのゴミ回収ルートを回りきるのに必要な人員の削減にもつながる。
トラックがゴミ回収ポイントを回るのを自動化することで、清掃員はゴミ回収のたびに車から乗り降りする必要はなくなる。トラック自身が自分で運転することでドライバーを開放し、ほかの重要なタスクを安全にこなせるようになるという。
アメリカでは多くのゴミ回収トラックに、専用に設計されたアームが取り付けられており、ゴミ箱を掴み、車の後部にゴミを放り入れて元の場所に戻してくれる。ドライバーに求められるのはトラックを所定の場所に止め、そのアームを操作することだ。ほかの清掃員の仕事は、アームが届かないような場所に置かれたゴミの回収である。
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とはいえ、多くの地域では今でも、これまで通り手作業による回収が行われており、清掃員がゴミ箱や空き瓶の回収を行っている。つまり清掃員はトラックを降りてはまた、運転するために戻っているということになる。
自律運転が可能なトラックが出てくれば、ルートを回り切るのに必要な労力は少なくなる。また清掃員も乗り降りの繰り返しがなくなることから負担が軽くなるということだ。
ボルボのトラックには、現在開発されている自動運転車に搭載されているセンサーと同じものが搭載される予定だ。1回目はGPSとセンサーを使ってルートを策定する。その後はトラックがルート上の障害物や停止が必要なポイントについて学習する。