いま明かされる、ジム通い不要な「囚人トレーニング法」誕生秘話
人物像は意図的にぼかされているが、ポール・ウェイドは実在する。彼の人生は刑務所での経験によって変わった。
屈強な犯罪者たちと一緒に収監された刑務所で、ウェイドが信じられないような暴力を目にしたことは間違いない。そこで生き抜くには、他の囚人たちから一目置かれるような肉体をつくり上げる必要があった。自分の体を使って目標を達成する方法を師匠から教わり、自重トレーニングのプログラムを作る過程では他の人たちからも学んだ。
「このシステムのベースは、最高に屈強な囚人たちが刑務所の中で行っていたトレーニング方法にある」と、ウェイドはエドモントン・サン紙(カナダ)のインタビューで言った。「恐ろしいほどの力と運動技能だ。私は囚人たちが素手で手錠をこじ開け、木製の警棒をへし折るのを見たことがある」
ウェイドが刑務所に戻ることはないだろう。自重トレーニングの伝道者として新たに見つけた自由と成功によって、地獄のどん底から引き上げられ、新たな人生が与えられた。今では「ポール・ウェイドの囚人コンディショニング・プログラム」という物語を伝えたいと望む新たな弟子が、毎日のように名乗り出てくる。
その1人はこう語っている。「私にとって、あなたはとんでもない怪物であり、伝説の人物だ。地獄へ行って、こんなに素晴らしい知識を蓄えて帰って来てくれたことに感謝している」
(翻訳:ガリレオ)
『プリズナートレーニング
――圧倒的な強さを手に入れる究極の自重筋トレ』
ポール・ウェイド 著
山田雅久 訳
CCCメディアハウス
【参考記事】ジム通いもプロテインも不要な「塀の中の筋トレ法」が日本上陸
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