- HOME
- コラム
- Edge of Europe
- EU「離脱」投票がいよいよ迫る
コリン・ジョイス Edge of Europe
EU「離脱」投票がいよいよ迫る
EU離脱の賛否はちょうど同じくらいで分かれている Toby Melville-REUTERS
スコットランド独立の是非を問う住民投票が実現するなんて、まだまだ遠い未来のことだろう――ついこの間まで、そんなふうに思っていたような気がする。ところがその住民投票は実施されて既に過去となり、今やもう1つの住民投票が遠い未来に見えている。イギリスのEU離脱の是非を問う国民投票だ。
この投票は2017年末までに実施されることが確約されているが、すでに現実味を帯び始めているようだ。次の総選挙が行われるより前に実施されるし、「離脱」が多数を占めるようなことになれば、その影響力は政権交代が実現した場合よりも大きなものになるだろう。
「離脱」が勝った場合に起こり得る結果をすべて予測するのは難しい。だから僕は、国民はかろうじて「残留」に投票する可能性が高いように思う。でも投票が行われるまでに、予想が覆されるかもしれないような要素はいくらでも考えられる。
イギリスのデービッド・キャメロン首相は、EUに残留しつつイギリスにより有利な加盟条件を交渉すると約束している。でもこれまでも個別の加盟国の要求に対して冷酷なほど融通の利かない対応をしてきたEUという超国家的組織から、キャメロンがどうやって大きな譲歩を引き出せるのかは不明だ。
スコットランド独立論も再燃?
官僚や実業家、政治家などのエリート層に比べて、一般のイギリス国民は反EUに傾いている。だからこそ国民は、権力層がこぞってEU「残留」に全力を挙げてくるだろうと予想している。その権力層には与党・保守党の党首であるキャメロンも含まれるようだ。たとえ彼が、状況次第では自ら「離脱」を呼び掛けますよと声を大にして主張していようと。
EUはイギリス人の生活のあらゆる側面に影響を与えている。流入する移民の規模、ほかの加盟国との貿易関係、わが国の主権、国家の統一(スコットランド人は、自分たちがEU「残留」を望むにもかかわらずイギリスが「離脱」を選んだ場合は、またもやイギリスからの独立を主張しそうだ)などだ。
世論調査によれば今のところ、EU離脱の賛否はちょうど同じくらいで分かれている。国民投票がどう転ぶか僕には予想できないけれど、成人後の僕の人生で最も重要な投票になることは間違いないだろう。
2025年、ついにオアシス再結成......その真実を語ろう 2025.01.08
土地持ち農家は高額な相続税を払え...英労働党の新方針が農村部で大不評 2024.12.27
シリアに散った眼帯のジャーナリスト...アサド政権崩壊で思い返したいこと 2024.12.12
バックパックを背負った犬が歩くたび、自然が蘇る未来 2024.12.06
イギリスを悩ます「安楽死」法の重さ 2024.12.04
引責辞任したカンタベリー大主教のセレブで偽善的でえげつない素顔 2024.11.30
トランプを勝たせたアメリカは馬鹿でも人種差別主義でもない 2024.11.27
-
港区 営業アシスタント「海外ネットワークを持つ外資系総合商社」フレックス/残業月10h/年休120日
コーンズ・アンド・カンパニー・リミテッド
- 東京都
- 年収500万円~550万円
- 正社員
-
一般事務/メーカー 残業なし/外資系企業/20-30代活躍中
株式会社スタッフサービス ミラエール
- 東京都
- 月給20万6,000円~
- 正社員
-
貿易事務/流通関連 駅チカ/外資系企業/20-30代活躍中
株式会社スタッフサービス ミラエール
- 東京都
- 月給20万6,000円~
- 正社員
-
経験5年必須/プリセールス/年商250億円企業/リモート可/外資系企業
SAI DIGITAL株式会社
- 東京都
- 年収400万円~750万円
- 正社員