ＥＵ、排ガス規制の目標達成で猶予措置 自動車業界に配慮

３月３日、 欧州連合（ＥＵ）欧州委員会は３日、ＥＵ域内で販売される新車を対象にした温室効果ガス排出規制について、目標を達成するための猶予を１年でなく３年とすることを決定した。写真はフォンデアライエン欧州委員長。ブリュッセルで同日撮影（２０２５年　ロイター/Yves Herman）

Philip Blenkinsop

[ブリュッセル ３日 ロイター] - 業績が悪化する欧州自動車メーカーから規制緩和を求める声が強まっていた。

ＥＵは今年から排ガス規制を大幅に厳格化した。メーカー各社は販売台数の少なくとも５分の１を電気自動車（ＥＶ）にすることが義務付けられている。２０３５年までに新車販売をＥＶなど「ゼロエミッション車」に限定する目標が設定されている。

フォンデアライエン欧州委員長は自動車各社の幹部や労働組合などと面会した後、２５年だけでなく３年間での順守を認めることを提案する方針を明らかにした。

「目標は変わらない。企業は目標を達成しなければならないが、業界にはより余裕が生まれる」と説明した。

メーカー各社は、２５年単年での達成義務を免れ、２５年から２７年の３年間の平均で基準を満たすことになる。