トランプ関税、競争条件公平にする計画の一環=ゴールドマンCEO

3月4日、米ゴールドマン・サックスのデービッド・ソロモン会長兼最高経営責任者(CEO)は豪シドニーで開かれたイベントで、米政権の関税はトランプ大統領が不公平と見なす競争条件を公平にする計画の一環だと指摘した。写真はシドニーで撮影(2025 ロイター/Christine Chen)
Byron Kaye Christine Chen
[シドニー 4日 ロイター] - 米ゴールドマン・サックスのデービッド・ソロモン会長兼最高経営責任者(CEO)は豪シドニーで開かれたイベントで、米政権の関税はトランプ大統領が不公平と見なす競争条件を公平にする計画の一環との見解を示した。ただ、最終的な結果は不透明と指摘した。
「(トランプ)大統領は貿易のあり方に関して不均衡が存在すると固く信じ、積極的に競争条件を公平にしたいという強い見方を持っている」とし、「その見解に基づいて実行に移している」との見方を示した。
また、ここ数週間、企業経営者たちの間で慎重な意見が増えていることに言及し、トランプ氏の経済政策が最終的にどのような影響をもたらすかが不透明なことが理由だと述べた。
「事態がどのように展開するか、どこまで進むのか、それが私が言う不確実性の一部だ」と語った。
ブラックストーンのスティーブン・シュワルツマン会長兼CEOが同イベントで、米経済が2025年にリセッション(景気後退)に陥る可能性はないと予想したことについて問われたのに対し、「25年の景気後退の可能性は小さいが、ゼロではない」と述べた。
ソロモン氏はゴールドマンが年次報告書から「多様性と包摂性」に関する項目を削除したことについて、トランプ政権が連邦政府機関の「多様性、公平性、包摂性(DEI)」プログラムを廃止したためだと説明した。
大統領令や法律の変更により、これまでとは異なる対応を余儀なくされていると述べた。