ニュース速報
ビジネス

AI導入企業、当初の混乱乗り切れば長期的な成功可能=論文

2025年04月02日(水)10時09分

 企業と人工知能(AI)の関係を見ると、導入に伴う初期の混乱を乗り切れば、AIが長期的な成長に貢献してくれるようになる――。写真は、人工知能(AI)の文字を使ったイメージ。2024年2月、場所は、ボスニア・ヘルツェゴビナのサラエボ市で撮影撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

[フランクフルト 1日 ロイター] - 企業と人工知能(AI)の関係を見ると、導入に伴う初期の混乱を乗り切れば、AIが長期的な成長に貢献してくれるようになる――。欧州中央銀行(ECB) が開いた会議で、こうした調査結果を示した論文が紹介された。

米商務省国勢調査局のデータを利用し、2017-21年に実施されたこの調査からは、製造業部門でいち早くAIを採用した企業は、人間の仕事をロボットに代替させたことに伴って生産性が低下したことが分かった。

これは一般的に広がっているAIが労働生産性を高めてくれるという見方とは矛盾している。

論文執筆者の1人でトロント大学の研究者、クリスティナ・マケルヘラン氏は会議で「短期的には多大な痛みがあることが見て取れる」と述べ、生産性低下は在庫を低水準に抑え続けるといった従来の製造業の慣行とAIの機能を統合する上での副作用だと説明した。

しかしこれらの企業は次第に、売上高伸び率や生産性、雇用などあらゆる面で好成績を収め始めるようになり、混乱期を抜け出した様子がうかがえる。

マケルヘラン氏は「問題の一部はどうやら生き残れるかどうかのように見受けられる」と指摘した。

同氏によると、比較的古い企業になるほど規模が大きく、問題解決に苦戦する傾向があるため、AIのプラス効果が顕現化しないという。

会議ではECBのラガルド総裁が、欧州域内の労働者の23-29%がAIと向き合う機会が非常に増大しているものの、人間にも新たな役割が与えられる公算が大きい以上、必ずしも仕事の喪失にはつながらないと強調した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

〔情報BOX〕米相互関税、各国首脳の反応

ビジネス

米関税で市場に動揺、貿易戦争・景気後退を懸念 「最

ワールド

訂正(3月31日配信の記事)-トランプ大統領、3期

ワールド

トランプ氏が相互関税発表、日本は24% 全ての国に
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:引きこもるアメリカ
特集:引きこもるアメリカ
2025年4月 8日号(4/ 1発売)

トランプ外交で見捨てられ、ロシアの攻撃リスクにさらされるヨーロッパは日本にとって他人事なのか?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    あまりにも似てる...『インディ・ジョーンズ』の舞台になった遺跡で、映画そっくりの「聖杯」が発掘される
  • 2
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 5
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 6
    イラン領空近くで飛行を繰り返す米爆撃機...迫り来る…
  • 7
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 8
    博士課程の奨学金受給者の約4割が留学生、問題は日…
  • 9
    アメリカで「最古の銃」発見...いったい誰が何のため…
  • 10
    トランプ政権でついに「内ゲバ」が始まる...シグナル…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?
  • 2
    自らの醜悪さを晒すだけ...ジブリ風AIイラストに「大はしゃぎ」する人に共通する点とは?
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    ロシア空軍基地へのドローン攻撃で、ウクライナが「…
  • 5
    ガムから有害物質が体内に取り込まれている...研究者…
  • 6
    一体なぜ、子供の遺骨に「肉を削がれた痕」が?...中…
  • 7
    8日の予定が286日間に...「長すぎた宇宙旅行」から2…
  • 8
    現地人は下層労働者、給料も7分の1以下...友好国ニジ…
  • 9
    磯遊びでは「注意が必要」...6歳の少年が「思わぬ生…
  • 10
    なぜ「猛毒の魚」を大量に...アメリカ先住民がトゲの…
  • 1
    中国戦闘機が「ほぼ垂直に墜落」する衝撃の瞬間...大爆発する機体の「背後」に映っていたのは?
  • 2
    「さようなら、テスラ...」オーナーが次々に「売り飛ばす」理由とは?
  • 3
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 4
    「一夜にして死の川に」 ザンビアで、中国所有の鉱山…
  • 5
    テスラ失墜...再販価値暴落、下取り拒否...もはやス…
  • 6
    「今まで食べた中で1番おいしいステーキ...」ドジャ…
  • 7
    市販薬が一部の「がんの転移」を防ぐ可能性【最新研…
  • 8
    テスラ販売急減の衝撃...国別に見た「最も苦戦してい…
  • 9
    テスラの没落が止まらない...株価は暴落、業績も行き…
  • 10
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中