民主主義の危機は民主主義のシステムそのものに内在している
辞表の提出に追い込まれたフランスのバルニエ首相(12月3日) BENJAMIN GIRETTEーBLOOMBERG/GETTY IMAGES
<世界の民主主義国で相次いでねじれ現象が起き、あたかも民主主義そのものが「黄昏」に向かっているように見える。一義的にはインフレや移民問題が原因だが、民主主義のシステムそのものに民主主義を破壊する要因は潜んでいる>
世界の主要な民主主義国が苦しんでいる。新しい冷戦の脅威、欧州や中東の戦争、貿易をめぐる対立、社会不安の増大、世界経済の停滞といった不安材料が山積しているにもかかわらず、政治的な二極化が進行して政治が機能不全に陥っているのだ。
日本では、10月の総選挙で与党が衆議院の過半数を失い、石破新首相は政権運営に苦慮している。アメリカでは11月、重罪で有罪判決を受けている人物が──「就任1日目は独裁者になる」と言っていた人物が──大統領への返り咲きを決めた。
やはり11月には、ドイツでショルツ首相の連立政権が予算をめぐる対立で崩壊し、政権は少数与党に転落。近く議会で首相に対する信任投票が行われる。12月4日には、フランスでも議会でバルニエ内閣の不信任案が可決されたばかりだ。
近年は、『民主主義の終わり方』『民主主義の黄昏(たそがれ)』『西洋リベラリズムの退潮』といった書籍が続々と出版されている。こうした民主主義の危機に関して、大半の論者が目を向けているのは、もっぱら政治的・経済的要因だ。確かに、そうした問題は政治の機能不全を生んでいる直接的な原因ではある。しかし、民主主義国を悩ませている政治的分断の根本原因は、民主主義の理念と現代社会の性格そのものにある。
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