米大統領選も終盤へ「10月には魔物がいる...」歴史を変えてきた決戦前夜の大逆転は今回も起きるか
WILL THERE BE AN OCTOBER SURPRISE?
「トランプに関しては、今さら有権者を『驚かせる』のは難しい。これ以上に何がある? 彼は起訴され、有罪判決も受けた。2回も暗殺されそうになった。既に大統領をやり、2度の弾劾も受けた。これ以上、何が影響を与えるというのか」とジェニングズは問う。
もちろん「ハリスには、まだ何かがあるかもしれない。しかし最も可能性の高いサプライズは、有権者の現政権への評価に悪影響を与えるような緊急事態が起きることだろう」。
18年の中間選挙では民主党の躍進を、20年にはバイデンの勝利を正確に予測した政治戦略家レイチェル・バイテコファーに言わせると、今回のサプライズは10月ではなく、既に7月に起きている。つまり、バイデンからハリスへの候補者交代だ。
「あれですっかり流れが変わった。この流れをさらに変えるような事態は想像できない。ハリスの僅差の優位は続くだろう。明日にでも第3次世界大戦が起きれば話は別だが、それはないと思う」
ビル・クリントンの2度の大統領選に携わった民主党のベテラン戦略家マット・ベネットも、ハリスが候補者になって以降は世論調査の結果が安定していることを踏まえ、「仮に大きな事件が起きても」大勢に影響はないだろうとみる。