南北戦争以来の分断...アメリカの二極化、背景にある「3つの原因」と「日本への影響」
DARKENING AMERICA
2023年7月14日(金)14時30分
■人口動態の変化
1950年代のアメリカは、人口の89.5%を白人が占めた。建国の父たちと同じWASP(アングロサクソン系でプロテスタントの白人)が、権力や影響力のあるポジションを牛耳っていた。WASP以外のアメリカ人は、こうした社会の「主流派」に溶け込むために懸命に努力した。WASP的な響きの名前に改名する人も多かった。
だが今、白人の割合は58.9%まで低下し、2040年には50%を割り込みそうだ。400年のアメリカ史で初めて、白人はアメリカを定義する存在ではなくなりつつある。
どんな集団にとっても、長年享受してきた権力を手放すのは容易ではない。白人至上主義者たちが、「おまえらに取って代わられるものか!」と唱えながら行進しているのは、その格好の例だ。