無残な民族浄化の「首謀者」に日本が叙勲...恥ずべき過ちだ
A Disgraceful Honor
2021年5月28日(金)17時59分
ツェリンの政策で辛酸をなめた側の人間の目には、今回の日本の決定は自分たちの人権より外交を重視する姿勢の表れと映るだろう。
亡命者の政党ブータン国民民主党のDNSダカル代表代行は日本の決定について、ネパール系ブータン人に対する犯罪で政府に処罰されかねないツェリンを救うための動きだと指摘した。この叙勲はブータンの王室関係者と相談の上で発表されたのではないかとの疑念も口にしている。
ブータンの王室とツェリンのグループが、南部のネパール系住民と東部のツァンラ人の20%近くをブータンから追い出す行為にどんな形で関与したか――緊密関係にある日本は、それを十分に理解しているはずだ。
民族浄化の首謀者とみられている人物に、名誉ある旭日重光章を授与するのは恥ずべき行為だ。この政策にツェリンが関与したことを、日本が知らないはずはない。
©2021 The Diplomat
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