【フェミニズムの入門書8選】これから勉強する方におすすめ本を紹介
フェミニズムは一見、難しいが、実は身近な問題だ YULIIA POLIASHENKO-iStock.
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何かと話題のフェミニズムですが、フェミニズムは運動・思想でありながら、女性学やジェンダー研究として学術的にも確立している分野です。
SNSでフェミニズムに触れ興味を持ちはじめた方やこれから学ぶ方には、まずは入門書がおすすめです。この記事では、初学者に向けて紹介しています。
ぜひ興味のあるものから手に取ってみてください。
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(1)木村涼子ほか編『よくわかるジェンダースタディーズ』
女性学・ジェンダー研究の学びの入り口としておすすめの本を1冊だけ挙げろといわれれば、迷わずこれを選びます。
「性別分業」「近代家族」「エクリチュール・フェミニン」「暴力」......ほとんどが見開き1ページで各テーマを紹介しており、紙幅の関係で物足りない部分はあるけれども、各分野での必読文献が紹介されており入り口としてぴったりです。
とくに第1章の「ジェンダースタディーズの理論」では、以下の論者が解説しており、ジェンダー論の見取り図を俯瞰するうえで必読のパートとなっています。
・上野千鶴子:運動史から女性学・ジェンダー研究の発展を紹介する
・江原由美子:第一波フェミニズムの誕生から現代フェミニズムまでの論点整理する
・荻野美穂:女性史のインパクトを紹介する
そのほか、文化、社会、身体ほか最新のトピックまで、最前線で活躍する鼻血級の豪華執筆陣が論点を幅広くカヴァーしています。
よくわかるジェンダー・スタディーズ―人文社会科学から自然科学まで (やわらかアカデミズム・わかるシリーズ)
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(2)ベル・フックス『フェミニズムはみんなのもの――情熱の政治学』
アメリカのブラック・フェミニズムの代表的旗手であるベル・フックスによるフェミニズムの入門書です。
アンチ・フェミニズムという大攻撃の嵐のなか、フェミニズムを学問の世界だけに閉じ込めておくのはもったいないと、フェミニズムの理念と意義、展望、そして運動論としてのコンシャスネスレイジングのハウツーなどを熱っぽく、非常にわかりやすく論じています。
フックスによれば、フェミニズムとは「性にもとづく差別や搾取や抑圧をなくす運動のこと」です。
彼女の、「さぁ、近くへ来なさい。そうして、フェミニズムがどんなに、あなたの人生やわたしたちにみんなの人生に影響を与え、変えることができるかを、ごらんなさい。近くに来て、まずフェミニズムとはなんなのかを知りなさい」という声に誘われて、フェミニズムの可能性をあなたも一緒に探ってみませんか?
フェミニズムはみんなのもの: 情熱の政治学
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(3)佐藤文香監修『ジェンダーについて大学生が真剣に考えてみた――あなたがあなたらしくいられるための29問』
フェミニズムやジェンダー論の初学者にとって、身近な人から疑問を投げかけられたことや、それについて反射的にうまく答えられなかったもどかしさというものは案外共通する体験なのかもしれません。
本書は一橋大学社会学部の「ジェンダー研究のゼミに所属している」学生たちが、友人・知人から投げかけられた「問い」に悩みながらも真摯に向き合い、誠実に回答したQ&A集です。
「女子校の意義ってなに?」「女性専用車両って男性への差別じゃない?」「性暴力って被害にあう側にも落ち度があるんじゃない?」等々あるあるな29の質問に対し、学生たちが「ホップ」「ステップ」「ジャンプ」と段階的に答えています。
ジェンダー論のゼミに所属している学生によるものというだけあって、各回答には先行研究の理論的背景や争点、必読文献も明記されており、ジェンダー論を学ぶ第一歩としてぴったりです。
ジェンダーについて大学生が真剣に考えてみた――あなたがあなたらしくいられるための29問
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