最新記事

ツイッター

駐英中国大使が脚フェチ画像に「いいね」 中国は「反中国ハッカーの仕業」と

China Blames Twitter Hack After Ambassador 'Liked' Foot Fetish Porn Tweet

2020年9月11日(金)13時15分
ジェイソン・マードック

劉暁明駐英中国大使は今回の出来事について直接のコメントはしていない Simon Dawson-REUTERS

<ほかにも中国政府を批判するツイートに「いいね」したり、劉大使の「いいね」はどこか変だった、とフォロワーたちは証言する>

駐英中国大使の公式ツイッターアカウントが今週、脚フェチ画像に「いいね」をするハプニングがあり、同大使館はアカウントがハッキングされたせいだと言っている。

大使館側は、この出来事についてツイッターに調査を要請。劉暁明大使が脚フェチ画像に「いいね」をしたように見えるが、これは「大衆をあざむくための卑劣な方法」を使った「反中国分子」の仕業だと主張した。

劉大使の公式アカウントは問題になりそうな複数の投稿に「いいね」をしており(現在は取り消されている)、人権擁護活動家がそれを発見してシェアしたことで、ツイッター上にそのスクリーンショットが拡散された。

それによれば大使の公式アカウントは、ポルノまがいの脚フェチ画像のほかに、目隠しをされているらしい複数のウイグル人をドローンで撮影した画像にも「いいね」をしていた。ほかにも「香港を解放せよ」「ウイグル人を解放せよ」と訴え、中国が「国際社会に非難されることなく」自国市民を殺害していると非難する内容の投稿にも「いいね」がされていた。

fetishthesun.pngScreenshot/The Sun

劉の過去の「いいね」を調べたという一部のツイッターユーザーは、劉の公式アカウントは以前から意外なコンテンツに「いいね」をしてきたと言っている。

「反中国分子の悪意ある攻撃」

ツイッター上でこの出来事が大きな話題になるなか、駐英中国大使館は声明を発表。一連の「いいね」は劉によるものではないと否定し、憶測はやめるようにと人々に促した。

同大使館は声明で「最近、一部の反中国分子が劉暁明大使の公式ツイッターアカウントに悪意ある攻撃を仕掛け、卑劣な方法で大衆をあざむいた」と主張し、こう続けた。「中国大使館はそのような不愉快な行為を強く非難する。当大使館はこの件をツイッターに報告し、この出来事を重く受け止めて、徹底した調査を行うよう要請した。当大使館にはさらなる行動を取る権利があり、大衆がこのような噂を信じる、あるいは拡散することがないよう願っている」。ツイッターは中国では今も禁止されているが、一部の政府当局者は使用している。

ツイッターは劉のアカウントがハッキングされた可能性について、ノーコメントとしている。「いいね」機能は、特定の投稿をブックマークするためにも使われる場合があり、またユーザーが誤ってクリックしてしまうこともある。7月には、何者かがイーロン・マスクやビル・ゲイツをはじめとする複数の著名人のアカウントを乗っ取り、仮想通貨による寄付を呼び掛ける詐欺事件も発生していた。

自己紹介欄によれば、劉の公式アカウントは2019年10月に作成された。現在は、劉が「いいね」をした投稿として2019年の2件のみが表示されている。今回問題となったアダルト画像の投稿者アカウントは現在もアクティブな状態で、自己紹介欄には「ストッキングを履いた美しい脚」と記されている。

<参考記事>「中国ウイルス」作戦を思いついたトランプ大統領は天才?!
<参考記事>内モンゴルの小中学校から母語教育を奪う中国共産党の非道

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

10月の全国消費者物価、電気補助金などで2カ月連続

ビジネス

欧州新車販売、10月は前年比横ばい EV移行加速=

ビジネス

ドイツ経済、企業倒産と債務リスクが上昇=連銀報告書

ビジネス

日産、タイ従業員1000人を削減・配置転換 生産集
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:超解説 トランプ2.0
特集:超解説 トランプ2.0
2024年11月26日号(11/19発売)

電光石火の閣僚人事で世界に先制パンチ。第2次トランプ政権で次に起きること

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対する中国人と日本人の反応が違う
  • 2
    寿命が延びる、3つのシンプルな習慣
  • 3
    「1年後の体力がまったく変わる」日常生活を自然に筋トレに変える7つのヒント
  • 4
    Netflix「打ち切り病」の闇...効率が命、ファンの熱…
  • 5
    【ヨルダン王室】生後3カ月のイマン王女、早くもサッ…
  • 6
    元幼稚園教諭の女性兵士がロシアの巡航ミサイル「Kh-…
  • 7
    NewJeans生みの親ミン・ヒジン、インスタフォローをす…
  • 8
    北朝鮮は、ロシアに派遣した兵士の「生還を望んでい…
  • 9
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 10
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査を受けたら...衝撃的な結果に「謎が解けた」
  • 3
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り捨てる」しかない理由
  • 4
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参…
  • 5
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 6
    アインシュタイン理論にズレ? 宇宙膨張が示す新たな…
  • 7
    日本人はホームレスをどう見ているのか? ルポに対す…
  • 8
    クルスク州の戦場はロシア兵の「肉挽き機」に...ロシ…
  • 9
    沖縄ではマーガリンを「バター」と呼び、味噌汁はも…
  • 10
    メーガン妃が「輝きを失った瞬間」が話題に...その時…
  • 1
    朝食で老化が早まる可能性...研究者が「超加工食品」に警鐘【最新研究】
  • 2
    北朝鮮兵が「下品なビデオ」を見ている...ロシア軍参加で「ネットの自由」を得た兵士が見ていた動画とは?
  • 3
    外来種の巨大ビルマニシキヘビが、シカを捕食...大きな身体を「丸呑み」する衝撃シーンの撮影に成功
  • 4
    朝鮮戦争に従軍のアメリカ人が写した「75年前の韓国…
  • 5
    自分は「純粋な韓国人」と信じていた女性が、DNA検査…
  • 6
    北朝鮮兵が味方のロシア兵に発砲して2人死亡!? ウク…
  • 7
    「会見拒否」で自滅する松本人志を吉本興業が「切り…
  • 8
    足跡が見つかることさえ珍しい...「超希少」だが「大…
  • 9
    モスクワで高層ビルより高い「糞水(ふんすい)」噴…
  • 10
    ロシア陣地で大胆攻撃、集中砲火にも屈せず...M2ブラ…
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中