最新記事

人種問題

トランプ、白人至上主義の主張叫ぶ支持者の動画をリツイート

2020年6月29日(月)10時33分

トランプ米大統領(写真)はツイッターで、支持者の1人が白人至上主義のスローガンを叫んでいる動画投稿をリツイート(転載)した。米メリーランド州の空軍基地で25日撮影(2020年 ロイター/Carlos Barria)

トランプ米大統領はツイッターで、支持者の1人が白人至上主義のスローガンを叫んでいる動画投稿をリツイート(転載)した。人種差別反対の気運が米国社会に広がる中で、反トランプ陣営だけでなく与党・共和党内からもトランプ氏の行動に批判の声が出ている。その後、リツイートは削除された。

問題の動画は、フロリダ州でトランプ氏支持者と政権への抗議デモ参加者がお互いに罵声を浴びせ合う光景が収められたもの。そこであるデモ参加者がトランプ氏支持者たちを人種差別主義者と呼ぶと、1人の男性が拳を突き上げながら「白人の力(ホワイト・パワー)」と大声を上げた。白人の力という言葉は、白人至上主義者が用いることが多いスローガンだ。

上院共和党で唯一の黒人議員であるティム・スコット氏はCNNテレビで「トランプ氏がリツイートすべきでなかったのは間違いない」と語った。

トランプ氏はこの動画とともに、先週訪問したフロリダ州にある退職者の生活区域「ザ・ビレッジズ」の人々に感謝を伝えた。

ホワイトハウスのディア報道官は「大統領はザ・ビレッジズの大ファンだ。彼は動画に『白人の力』という言葉が含まれていたのを聞いていない。多くの支持者からの熱狂を目にしたのだ」と説明した。

[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2020トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます


【関連記事】
・BLMの指導者「アメリカが我々の要求に応じないなら現在のシステムを焼き払う」の衝撃
・巨大クルーズ船の密室で横行するレイプ
・「ベートーベン黒人説」の真偽より大事なこと
・街に繰り出したカワウソの受難 高級魚アロワナを食べたら...


20200630issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2020年6月30日号(6月23日発売)は「中国マスク外交」特集。アメリカの隙を突いて世界で影響力を拡大。コロナ危機で焼け太りする中国の勝算と誤算は? 世界秩序の転換点になるのか?

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

新たな米中貿易紛争、トランプ政権のWTOへの姿勢占

ビジネス

米イーライ・リリー、糖尿病・肥満症薬の需要堅調と説

ワールド

金価格は3000ドルに、中銀の購入やETF向け需要

ワールド

原油先物は小幅高、貿易戦争懸念で3週連続下落へ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:中国経済ピークアウト
特集:中国経済ピークアウト
2025年2月11日号(2/ 4発売)

AIやEVは輝き、バブル崩壊と需要減が影を落とす。中国「14億経済」の現在地と未来図を読む

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 2
    教職不人気で加速する「教員の学力低下」の深刻度
  • 3
    戦場に響き渡る叫び声...「尋問映像」で話題の北朝鮮兵が拘束される衝撃シーン ウクライナ報道機関が公開
  • 4
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる…
  • 5
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 6
    老化を防ぐ「食事パターン」とは?...長寿の腸内細菌…
  • 7
    「体が1日中だるい...」原因は食事にあり? エネルギ…
  • 8
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 9
    「僕は飛行機を遅らせた...」離陸直前に翼の部品が外…
  • 10
    フジテレビ「最大の経営危機」、本番はむしろこれか…
  • 1
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 2
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 3
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 4
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 5
    「体が1日中だるい...」原因は食事にあり? エネルギ…
  • 6
    老化を防ぐ「食事パターン」とは?...長寿の腸内細菌…
  • 7
    教職不人気で加速する「教員の学力低下」の深刻度
  • 8
    「靴下を履いて寝る」が実は正しい? 健康で快適な睡…
  • 9
    今も続いている中国「一帯一路2.0」に、途上国が失望…
  • 10
    足の爪に発見した「異変」、実は「癌」だった...怪我…
  • 1
    ティーバッグから有害物質が放出されている...研究者が警告【最新研究】
  • 2
    週刊文春は「訂正」を出す必要などなかった
  • 3
    中居正広は何をしたのか? 真相を知るためにできる唯一の方法
  • 4
    有害なティーバッグをどう見分けるか?...研究者のア…
  • 5
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 6
    体の筋肉量が落ちにくくなる3つの条件は?...和田秀…
  • 7
    1日大さじ1杯でOK!「細胞の老化」や「体重の増加」…
  • 8
    「涙止まらん...」トリミングの結果、何の動物か分か…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    失礼すぎる!「1人ディズニー」を楽しむ男性に、女性…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中