ウイルス発生源、欧米学者が突然変異説:武漢発生源という証拠なし?
4.ピーター論文に特記してあるわけではないのだが、興味のある方は前掲のGISAIのページの右下にあるReset Zoomの文字が見える辺りの「↓」を押し続けて下の方にスクロールしてみて頂きたい。すると世界地図が出て来る。
世界地図が出てきたら、左上にある['''play''']をクリックしてみて頂きたい。
一瞬の静寂の後、中国のど真ん中にある武漢(Wuhan)を中心に紫色のものが浮かび上がり始める。ここでの色分けは「国」を表しているので、「中国武漢から派生した」ことが明確に見て取れる。B型ウイルスの「肺炎」の系列だ。
赤色はアメリカを中心に感染爆発を起こしている肺炎患者の流れで、東海岸はヨーロッパから来たC型系列、西海岸は中国から来たA型系列の傾向にある。A型は武漢で感染拡大が起きていた時にはあまり見られないものの、もともとは武漢で発症したアメリカ人がアメリカに運んできたものだから、ウイルス伝搬の方向性(ベクトル)はA型といえども武漢からアメリカに向かっている。
アメリカでは東海岸のニューヨークが最も激しいので、これはヨーロッパ(緑色系列の国々)から流れ込んできたC型ウイルスの「肺炎」系列が多いことになる。
C型もこのマップを見れば明らかなように、武漢からヨーロッパ目がけて突然変異しながら感染を拡大させていったことが分かる。
きれいに三種類に分けられるわけではないが、オーストラリアやアフリカなどには別の亜種があったり、またA型が逆流したりしている。
4月13日のコラム「中国、コロナ感染第二波を警戒」に書いた通り、ロシアから今頃になってコロナ患者が中国に逆流しているのは、ロシアは早くから中国との国境を完全封鎖して難を逃れてきたのだが、中国がピークを過ぎたために封鎖の緊張が緩んだせいだろう。
マップにある通り、ロシアでは中国からの直接のウイルス移動はなく、むしろ日本やヨーロッパあるいはアメリカからの流入が見られる。
狂喜する中国政府
これまでトランプ大統領が「チャイナ・ウイルス」と言ったり、中国外交部の報道官が「ウイルスはアメリカ軍が中国に運んできたものだ」などと反撃したり、「ウイルス起源」に関する激しい米中「口撃」戦が展開されてきた。特に中国の伝染病や免疫学の最高権威である鍾南山院士が記者会見での回答で「たしかに新型コロナウイルス肺炎の最初の伝染拡大は武漢で起こったので肺炎(COVID-2019)は武漢が発祥地だと言うことができるが、しかしウイルス(SARS-Cov-2)の発生源がどこであるかに関しては学術的探求が必要となる」と言ったことから、「中国は自分がコロナ肺炎を世界に拡散させたことを否定した」という非難を西側諸国から受けていた。