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コロナショック

コロナ医療スタッフにあなたは「ありがとう」or「近寄るな」 パンデミックが暴く人間性

ニューヨークのランドマーク、マディソン・スクエア・ガーデンも医療従事者らに感謝するライトアップを始めた。REUTERS/Eduardo Munoz

<新型コロナウイルスは人びとの心を調べる検査薬かも──>

毎日新型コロナウイルスにまつわるネガティブなニュースが増えている。しかし、そんな日々の中で、今まで気に留めていなかった人びとへ感謝の心や、助け合いが行われていることが、SNSなどを通じ世界中から届くようになった。

緊急事態宣言が出たとしても、生活していくうえで必要な仕事をしている人びとや医療従事者の人びとは自宅で謹慎を行うことはできない。ソーシャルディスタンスを守りつつ、感染の恐怖にさらされながら毎日仕事をしている。そして、そのような今まで見えていなかった人びとの存在にありがたみを感じるようになったのは、今回の新型コロナウイルスのおかげともいえる。

外出自粛要請が続く日本では、家で過ごすことが多くなり、通常より家庭ゴミの量が増えているという。そんななか、神戸市ではごみ収集から集団感染が発生、環境局須磨事業所で7人が感染したことが発表された。今ごみ収集は感染の危機に直面するような状態だ。

そんな作業員の皆さんに感謝の気持ちを伝えようと、ごみ袋に「ありがとうございます。お体お気をつけて」などのメッセージを書いてごみ出しする人が現れた。今まで当たり前のように行われているサービスに目を向けると、そこには多くの人びとが存在していることに気づかされる。

青い灯りで医療従事者に感謝

世界中では、コロナウイルスと戦う最前線の医療従事者たちを称えるため「#LightItBlue」という、感謝の気持ちを青い灯りで伝えるライトアップが行われている。

神戸でも今月16日、港にある「BE KOBE」モニュメントや神戸市立博物館など10カ所で青いライトが灯された。また、神戸の大観覧車では「ありがとう」のメッセージが表示された。同じく大観覧車で有名な横浜みなとみらい地区では18日から「STAY HOME」という外出自粛メッセージと、医療従事者を応援する青いライトアップが始まっている。

一方で医療関係者とその家族への偏見や差別が行われていると言う悲しい現実もある。22日、日本看護協会はオンライン記者会見を行い、看護師が受けた差別や子供へのいじめなどの事例をあげつつ国へ支援を訴えた。

しかし、そんななかで立ち上がった企業もある。京都のMKタクシーは、京都市内の医療機関従事者を対象に「無償送迎を実施する」とTwitterで発表し話題となった。

これは、京都以外にも札幌市、東京都、名古屋市、大阪市、福岡市などで5月6日まで実施される。MKタクシーのツイートには──「明日はどんな日になるんだろう?」ではなく「明日はどんな日にするんだ」という、強い意志を。──と記されている。今このような状況の中で、差別をするべきか、それともMKタクシーのように自分に何ができるか考え名乗りを上げるべきか。今、私たちは人間性が試されている。

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