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韓国史上初、地上波ニュースのメインアンカーに女性 男性優位社会からの脱却進むか

韓国KBS夜9時の看板ニュース番組 『ニュース9』のメインアンカー、イ・ソジョンさんが新型コロナウイルスの感染状況について伝える。2月28日の放送よりキャプチャ

<新型コロナウイルスの感染が止まらない韓国。緊迫する状況をゴールデンタイムに伝えるKBSニュースのメインアンカーは女性だ>

男5女3、男先女後、男重女軽......。これらが何を示す単語かご存じだろうか? 実はこれまでの韓国ニュース番組のメインキャスターを表す言葉だ。その意味は、「男性メインキャスターが50代のベテラン。女性がアシスタントキャスターとして30代以下」「男性が先に発言し、その後に女性キャスターがアシストする言葉を付け足す」「男性アンカーが重要なトップニュースを読み、その後で女性アンカーが軽いほのぼの系のニュースを読む」
これが今までの韓国のニュース番組のセオリーとされてきた。

ところが、昨年11月にこれをひっくり返す発表がされ、今までの暗黙のルールが打ち壊されつつある。日本のNHKに相当する韓国の公共放送局KBSが、夜9時の看板ニュース番組 『ニュース9』11月25日放送分から、メインの単独女性アンカーとしてイ・ソジョンさんを抜擢したのだ。メインアンカーに女性が起用されるのは韓国の放送史史上、初の快挙である。

今回、メインアンカーとして起用されたイ・ソジョンさんは現在44歳。大学卒業後ケーブル放送局に就職したが、その後退社し大学院に進学。2003年KBSに再就職した時には27歳だった。同期入社社員の中でも一番の年長者だったという。入社後は、社会部、文化部、国際部、経済部と幅広く活躍し、国際部時代には、メキシコのサパティスタ民族解放軍の指導者マルコスの単独インタビューに成功し「2006年度 今年の女性記者賞」(韓国女性記者協会選定)を受賞し注目を集めた。

そんな敏腕記者のイ・ソジョンさんが、「ニュース9」では番組冒頭から登場、女性では珍しいパンツスーツで挨拶すると、今までスーツ姿の男性キャスターを見慣れた視聴者からは、慣れるまで戸惑ったという声もあったという。

しかし、日が経つことでそんな声も少なくなり、現在韓国で感染が急増しているコロナウイルス関連のニュースでも、落ち着いた口調で的確に報道するイ・ソジョンさんの姿に高評価が集まっているようだ。幸か不幸か、アンカー就任後、このような緊迫した速報が次々と入ってくるという状況で、彼女の器量が発揮される形となっている。

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