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米中関係中国外務省、米ポンペオ国務長官を目の敵に 「うそと偽りに満ちている」と異例の批判
中国は、ポンペオ米国務長官を摩擦を激化させている元凶として「目の敵」にしている。写真は2018年6月、北京を訪問したポンペオ氏(2019年 ロイター/Jason Lee)
中国は、ポンペオ米国務長官を摩擦を激化させている元凶として「目の敵」にしている。
通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)から中国の人権問題に至るまでさまざまな同国批判を展開するポンペオ氏は、中国国営メディアから繰り返したたかれているだけでなく、中国外務省さえも個人攻撃するありさまだ。同省の報道官は10日の定例会見でポンペオ氏を名指しして「うそつき」呼ばわりするという、外交慣例に反する異例の振る舞いに及んだ。
ポンペオ氏が北極圏における中国の行動に警告を与えたり、習近平国家主席が打ち出した巨大経済圏構想の一帯一路政策には注意すべきだと発言していることも、中国の怒りの源だ。
こうした中で外務省の報道官は10日、記者団を前にポンペオ氏がスイスのメディアのインタビューでファーウェイを批判したことに触れて「ポンペオ氏はこのところ行く先々で中国を話題にしているが、残念ながら彼の発言はうそと偽りに満ちている。ポンペオ氏は明白な真実を理解すべきで、うわさをあさって不和の種をまくような中傷キャンペーンはご自分と米国の信頼を一層損なうだけだ」と切り捨てた。
ある中国政府高官はロイターに、外務省が世界に情報発信する主な舞台としている定例会見でポンペオ氏の個人名を挙げて非難するようなこうした行為は、非常にまれなことを認めた。
中国共産党機関紙、人民日報系で国際ニュースを報じる環球時報も先月、ポンペオ氏をことさら不協和音をつくり出そうとする「ゴシップ好きの女性」になぞらえただけでなく、今月12日には「ギャングのやり方」で「容赦がなく理不尽」とこきおろした。
別の中国政府高官は、同国がポンペオ氏を好まない理由はシンプルで同氏が「冷戦の闘士」だからだと述べた。中国政府はしばしば、米国側に「冷戦思考」を捨てるよう呼び掛けている。
一方、米国務省のある高官は、ポンペオ氏が名指しで批判されたことについての質問に「われわれは中国共産党の政治宣伝にはコメントしない」と突き放した。
ある外交筋はロイターに、中国は米国務省から発せられるより強硬な姿勢がトランプ大統領の考えを体現しているのかどうかを判断するため、特に今月末の20カ国・地域首脳会議(G20大阪サミット)を前にさまざまな探りを入れるかもしれないとの見方を示した。
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