飢えた自国民を経済封鎖し、支援物資を求める人々に発砲するマドゥロの狂気
Venezuelan Forces Shoot Protesters Demanding Aid
衝突で大混乱となり支援物資搬入が失敗に終わったことを受けて、グアイドはマドゥロ政権打倒を目指して国際社会が「あらゆる選択肢」を検討するよう提案。同日の夜にこうツイートした。
「今日の出来事を受けて決心した。われわれは国際社会に対し、ベネズエラの自由を守るため、いかなる選択肢も排除してはならないと正式に提起する」
マイク・ポンペオ米国務長官も同日、ベネズエラ軍による市民への暴力を批判し、こうツイートした。
「アメリカはマドゥロ率いる悪党どもによるベネズエラ市民への攻撃を非難する。それらの攻撃で死傷者が出た。犯罪行為の犠牲者やその家族に心からお悔やみ申し上げる。われわれは正義を求める市民の要求を支持する。#EstamosUnidosVE(ベネズエラと連帯する)」
マイク・ペンス米副大統領は2月25日、コロンビアの首都ボゴタで開かれる、米州諸国でつくる「リマ・グループ」の緊急首脳会合に出席し、グアイドと会談する予定。今回の衝突を受けて、アメリカはマドゥロ政権に対する制裁を強化する見通しだ。
「いかなる形であれ、もしベネズエラ軍が市民を攻撃するかネガティブな反応を示せば、ペンス副大統領や諸外国はマドゥロ政権を国際的な金融取引からもっと締め出すために、新たな対抗措置を打ち出す可能性がある」と、米国務省の関係者が匿名を条件にロイター通信に語った。
人権団体にも危機感
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは、マドゥロ政権がデモ隊に対する武器の使用をやめるよう訴えた。
「われわれはニコラス・マドゥロに武器の使用をやめるよう要求する。治安部隊は市民に対する銃器などの武器の使用をやめなければならない。ニコラス・マドゥロを支持する武装組織を解体させなければならない」と、アムネスティ・インターナショナルの南北アメリカ担当ディレクターを務めるエリカ・ゲバラ・ロサスは言った。
「市民に対する武器使用は重大な人権侵害であり、国際法違反の犯罪だ」
(翻訳:河原里香)
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