最新記事

ヘルス

ポップコーンはヘルシー? 意外な危険にご用心

2018年7月3日(火)11時00分
サダナ・バラニダラン

映画館でも、ソファでくつろぐときもポップコーンは大人気 TATAKS/ISTOCKPHOTO

<食物繊維豊富で低カロリーだがレンジ製品には化学物質も>

映画観賞のお供といえば、ポップコーン。低カロリーで食物繊維豊富、しかも未精白というのが頼もしい。でもヘルシーだと考えるのはちょっと待って。知っておくべきポップコーンの真実はこんなにある。

ポップコーンの中で、最もヘルシーな種類は?

余計なものを足していない純粋なポップコーン、つまり、油を使わずに熱風で破裂させるエアポップ製法が一番ヘルシーだ。乾燥したトウモロコシの粒を電気のポッパーに入れると、粒が破裂してポップコーンになる。

何も足さない場合、1カップのエアポップコーンは31カロリーで、タンパク質1グラム、炭水化物6グラム、食物繊維1.2グラムを含む。脂肪、塩分、コレステロールはゼロ。「油を使わなければ低カロリーで、かみ応えも満腹感もある」と、カナダの登録栄養士アビー・ランガーは説明する。

電子レンジ用の製品もヘルシー?

レンジ用ポップコーンには少々問題がある。レンジでチンした直後のポップコーンの袋を開けると強烈な匂いがするのは、数々の化学物質が含まれているからだ。

これを定期的に吸い込むと、閉塞性細気管支炎(通称ポップコーン肺)という珍しい病気になる可能性があると、専門家は警告している。「蒸気と一緒に何らかの化学物質、おそらくは植物油の代謝物が出ている」と、ニューヨークのレノックス・ヒル病院の呼吸器科医レン・ホロビッツは言う。

また、電子レンジで作るポップコーンの容器の内側にはペルフルオロオクタン酸が塗ってあることもある。動物実験で発癌性が認められた化学物質だ。

いっぱい食べたいけど、ちょうどいいカロリーや分量は?

映画館でよく食べる人は、そこで買うポップコーンのカロリーを知っておいたほうがいい。大手映画館チェーンで売っているバターの入っていない製品は、サイズによって200~100カロリー超とも言われている。

つまむなら、3カップ程度の量のエアポップコーンが理想的だ。この分量なら、脂肪分1グラム、食物繊維3.5グラム、塩分2ミリグラム程度で、100カロリー未満。だが、フレーバー付きポップコーンはこの数字がぐんと上がることを忘れてはいけない。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

米国株式市場=ダウ436ドル安、CPIや銀行決算受

ビジネス

NY外為市場=ドル急伸し148円台後半、4月以来の

ビジネス

米金利変更急がず、関税の影響は限定的な可能性=ボス

ワールド

中印ブラジル「ロシアと取引継続なら大打撃」、NAT
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:AIの6原則
特集:AIの6原則
2025年7月22日号(7/15発売)

加速度的に普及する人工知能に見えた「限界」。仕事・学習で最適化する6つのルールとは?

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パスタの食べ方」に批判殺到、SNSで動画が大炎上
  • 2
    日本より危険な中国の不動産バブル崩壊...目先の成長だけ追い求め「失われた数百年」到来か?
  • 3
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」だった...異臭の正体にネット衝撃
  • 4
    真っ赤に染まった夜空...ロシア軍の「ドローン700機…
  • 5
    「このお菓子、子どもに本当に大丈夫?」──食品添加…
  • 6
    「史上最も高価な昼寝」ウィンブルドン屈指の熱戦中…
  • 7
    約3万人のオーディションで抜擢...ドラマ版『ハリー…
  • 8
    「オーバーツーリズムは存在しない」──星野リゾート…
  • 9
    「巨大なヘラジカ」が車と衝突し死亡、側溝に「遺さ…
  • 10
    歴史的転換?ドイツはもうイスラエルのジェノサイド…
  • 1
    「ベンチプレス信者は損している」...プッシュアップを極めれば、筋トレは「ほぼ完成」する
  • 2
    「弟ができた!」ゴールデンレトリバーの初対面に、ネットが感動の渦
  • 3
    「お腹が空いていたんだね...」 野良の子ネコの「首」に予想外のものが...救出劇が話題
  • 4
    千葉県の元市長、「年収3倍」等に惹かれ、国政に打っ…
  • 5
    日本企業の「夢の電池」技術を中国スパイが流出...AP…
  • 6
    どの学部の卒業生が「最も稼いでいる」のか? 学位別…
  • 7
    イギリスの鉄道、東京メトロが運営したらどうなる?
  • 8
    完璧な「節約ディズニーランド」...3歳の娘の夢を「…
  • 9
    エリザベス女王が「うまくいっていない」と心配して…
  • 10
    「二度とやるな!」イタリア旅行中の米女性の「パス…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事故...「緊迫の救護シーン」を警官が記録
  • 4
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 5
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 6
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 9
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 10
    「うちの赤ちゃんは一人じゃない」母親がカメラ越し…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中