最新記事

木星探査

おどろおどろしい溶岩の世界!?木星の北極の正体が公開される

2018年4月16日(月)19時20分
松岡由希子

赤外線オーロラマッピング装置で収集した木星の北極のデータをもとに再現 NASA/JPL

<2011年に打ち上げた木星探査機「ジュノー」の探査結果をもとに、木星の北極の様子を表わす動画が公開された>

太陽系の内側から5番目の公転軌道を周回する第五惑星で、太陽系で質量ともに最大である木星は、いまだ多くの謎に包まれている。

NASA(アメリカ航空宇宙局)では、木星の組成やその起源、変遷などを探究するべく、2011年8月5日に打ち上げた木星探査機「ジュノー」を2016年7月4日に木星の周回軌道へ投入して以降、磁場のマップ化や大気中の水やアンモニアの測定など、木星にまつわる様々な探査活動に取り組んできた。

matsuoka0416b.jpg

ジュノーによる探査結果の1枚 NASA/JPL-Caltech/SwRI/MSSS/David Mariiot

木星の北極の様子を三次元モデルで再現

そして、2018年4月、欧州地球科学連合(EGU)の総会において、木星の北極の様子を表わす動画を世界で初めて発表し、その衝撃的な映像が話題を集めている。

この動画は、木星の雲頂の下、約48キロメートルから約72キロメートルの地点でジュノーの観測機器「JIRAM(赤外線オーロラマッピング装置)」が収集した画像データをもとに、三次元モデルで再現したものだ。

直径4000キロメートルの渦が8つ

これによると、北極の中心に渦があり、そのまわりを八角形で囲むように、直径4020キロメートルから4670キロメートルの渦が8つ並んでいることがわかる。


また、この動画では、JIRAMが測定した木星の大気温度に応じて、最低気温マイナス83度から最高気温マイナス13度まで、温度が低い部分もしくは大気の高い部分を深赤色に、温度が高い部分もしくは大気の深い部分を黄色に、それぞれ色分けして表示している。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

ECBの金融政策修正に慎重姿勢、スロバキア中銀総裁

ビジネス

キンバリークラーク、「タイレノール」メーカーを40

ビジネス

米テスラの欧州販売台数、10月に急減 北欧・スペイ

ビジネス

米国のインフレ高止まり、追加利下げ急がず=シカゴ連
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:高市早苗研究
特集:高市早苗研究
2025年11月 4日/2025年11月11日号(10/28発売)

課題だらけの日本の政治・経済・外交を初の女性首相はこう変える

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    米沿岸に頻出する「海中UFO」──物理法則で説明がつかない現象を軍も警戒
  • 3
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った「意外な姿」に大きな注目、なぜこんな格好を?
  • 4
    「あなたが着ている制服を...」 乗客が客室乗務員に…
  • 5
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    虹に「極限まで近づく」とどう見える?...小型機パイ…
  • 8
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 9
    「白人に見えない」と言われ続けた白人女性...外見と…
  • 10
    【HTV-X】7つのキーワードで知る、日本製新型宇宙ス…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読み方は?
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    【話題の写真】自宅の天井に突如現れた「奇妙な塊」…
  • 5
    【ウクライナ】要衝ポクロウシクの攻防戦が最終局面…
  • 6
    9歳女児が行方不明...失踪直前、防犯カメラに映った…
  • 7
    【クイズ】1位は「蚊」...世界で「2番目に」人間を殺…
  • 8
    女性の後を毎晩つけてくるストーカー...1週間後、雨…
  • 9
    「日本のあの観光地」が世界2位...エクスペディア「…
  • 10
    だまされやすい詐欺メールTOP3を専門家が解説
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 3
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」はどこ?
  • 4
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 5
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 6
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 10
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中