最新記事

自衛隊

イラク日報、大臣報告まで3カ月 小野寺防衛相「経緯確認したい」

2018年4月3日(火)11時00分

4月3日、小野寺五典防衛相は閣議後会見で、存在しないとしてきた陸上自衛隊イラク派遣部隊の日報が見つかった問題で、文書の発見から大臣への報告まで約3カ月かかったことについて、「どのような経緯だったか確認したい」と語った。写真は昨年8月に会見する同防衛相(2018年 ロイター/Issei Kato)

小野寺五典防衛相は3日の閣議後会見で、存在しないとしてきた陸上自衛隊イラク派遣部隊の日報が見つかった問題で、文書の発見から大臣への報告まで約3カ月かかったことについて、「どのような経緯だったか確認したい」と語った。

また、自身が安倍晋三首相に報告した際、「しっかり精査し、つまびらかに経過、情報を公表するよう指示があった」と明らかにした。

防衛省によると、見つかった日報は2004年─06年に作成された376日分・1万4000ページ。今年1月に陸上幕僚監部の研究本部(現・教育訓練研究本部)で電子データが見つかった。衛生部でも紙の状態で見つかった。

イラク派遣部隊の日報を巡っては昨年2月、稲田朋美前防衛相の辞任につながった南スーダン日報問題を機に野党が提出を要求。防衛省は、探したものの見つからなかったと回答していた。研究本部はその際の調査対象に含まれていた。

陸幕は今回発見した文書を2月27日に統合幕僚監部に報告。1カ月後の3月31日に報告を受けた小野寺防衛相は、週明けの4月2日に安倍首相に報告した。

陸幕が発見してから大臣への報告まで約3カ月要したことについて、小野寺防衛相は「陸上幕僚幹部を中心に日報の探索漏れがないか再確認を行った」と説明。また、存在しないとしてきた文書かどうか統幕で精査をしていたと釈明した。

(久保信博※)

[東京 3日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

20240528issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2024年5月28日号(5月21日発売)は「スマホ・アプリ健康術」特集。健康長寿のカギはスマホとスマートウォッチにあり。アプリで食事・運動・体調を管理する方法

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ガザ海上搬送物資、国連が新たな輸送ルート 持ち去り

ワールド

中国、今後もイランと関係強化 王毅外相が大統領死去

ビジネス

機械受注1─3月は前期比4.4%増、先行きは減少見

ビジネス

米メーシーズ、通期利益見通し上方修正 新CEOの計
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:スマホ・アプリ健康術
特集:スマホ・アプリ健康術
2024年5月28日号(5/21発売)

健康長寿のカギはスマホとスマートウォッチにあり。アプリで食事・運動・体調を管理する方法

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    娘が「バイクで連れ去られる」動画を見て、父親は気を失った...家族が語ったハマスによる「拉致」被害

  • 3

    「目を閉じれば雨の音...」テントにたかる「害虫」の大群、キャンパーが撮影した「トラウマ映像」にネット戦慄

  • 4

    9年前と今で何も変わらない...ゼンデイヤの「卒アル…

  • 5

    ベトナム「植民地解放」70年を鮮やかな民族衣装で祝…

  • 6

    服着てる? ブルックス・ネイダーの「ほぼ丸見え」ネ…

  • 7

    高速鉄道熱に沸くアメリカ、先行する中国を追う──新…

  • 8

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 9

    「韓国は詐欺大国」の事情とは

  • 10

    中国・ロシアのスパイとして法廷に立つ「愛国者」──…

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 3

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 4

    娘が「バイクで連れ去られる」動画を見て、父親は気…

  • 5

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 6

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 7

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の…

  • 8

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 9

    米誌映画担当、今年一番気に入った映画のシーンは『…

  • 10

    「まるでロイヤルツアー」...メーガン妃とヘンリー王…

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々…

  • 5

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 6

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 7

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 8

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 9

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中