「思いついたアイデアはメモすべし」には理由がある
『アイデア発想が湧き出る本』の中で著者の樋口さんも推奨されていますが、アイデアを記録しておく癖がつくと、自分のアイデアを人に話すようになります。仕事関係はもちろん、身の回りのアイデアも、家族や友達に誰彼となく話すようになるものなんです。
自分が何かアイデアを話すと、聞いてくれた相手は賛成してくれたり、欠点や漏れている点を教えてくれたりします。場合によっては盛り上がってさらにアイデアが発展する、なんてことも。
これが考具としてのもう一つの効果。世の中はGive & Take。慣用句に使われている言葉の並び順は見落としてはいけないポイントです。最初に自分がGiveすると、いつか相手からTakeできる。いえ、自分がGiveしないと、相手からTakeできないんです。まず自分から情報を出さないと、帰ってこない。自分が口火を切らなかったら、相手から意見を引き出せません。ブレーンストーミングも同じでしたね。あなたが言い出しっぺにならなければ、いいアウトプットが出てこないのです。
思いついたアイデアは、誰かに話しましょう。そしてあなたのアイデアを題材にした対話を重ねてください。そのやりとりがすでにフィージビリティスタディになっています。対話を通じてあなたのアイデアが様々な角度から検証されていきます。その中には自分では気がつかなかった視点が必ずあるはずです。
すでに考えることの楽しさを知ってしまったあなた。今日からマラソンランナーになりませんか? 1案1行で結構です。アイデアは記録してください。アイデア貯蓄の金利は、そんじょそこらの金融機関もびっくりですよ!
『アイデアはどこからやってくるのか 考具 基礎編』
加藤昌治 著
CCCメディアハウス
『チームで考える「アイデア会議」 考具 応用編』
加藤昌治 著
CCCメディアハウス