韓国大統領選挙は4月26日投票で確定? 出馬予定者走り出す
ひとり飛び出したムン・ジェイン
さて、大統領選挙が"桜選挙"となることがようやく分かった段階だが、出馬を予定する者たちの争いは既に始まっている。
文化日報が25日発表した最新世論調査では、次期大統領候補者の支持率ではムン・ジェイン前共に民主党代表が31.2%と大きくリードしており、それにパン・ギムン前国連事務総長が16.0%で続いている。3位は"韓国のトランプ"と勝されるイ・ジェミョン城南市長10.7%。以下、ファン・ギョアン大統領権限代行首相7.9%、アン・ヒジョン忠南知事とアン・チョルス前国民の党代表がそれぞれ7.4%と続いている。
(参考記事:パン・ギムンが韓国大統領選へ事実上の出馬表明 国内の反応は?)
支持率1位のムン・ジェインは24日に外交や安全保障の専門家らと懇談会を持ったのに続いて、25日には江原道の平昌オリンピック会場を訪れ、冬季オリンピック組織委員会の事務所、スキージャンプの展望台などを相次いで訪問。軍の装甲部隊を訪問し、将兵ら励まし夕食をともにした。ちょうど4年前の大統領選挙では、ムン・ジェインはこの江原道でパク・クネに22万票もの大差をつけられた苦い思い出がある場所なだけに、今回は早々と訪れて支持を訴えたものと見られる。
二兎を追って支持率下げたパン・ギムン
これに対して2位のパン・ギムンは、昨年12月よりも支持率を下げてダブルスコアの差をつけられた。一番の痛手は支持基盤である忠清圏でも支持率が18.2%に留まり、28.3%を記録したムン・ジェインに追い抜かれたことだ。韓国日報などによれば、パン・ギムンは国連事務総長10年の経験をアピールしつつ、既存勢力との差別化を図ろうと独自路線を主張したことが裏目に出たという分析が出されている。保守と革新の両方を取り込もうとした発言内容のブレが、二兎を追う者は一兎をも得ず、という結果を招いたもようだ。既に保守陣営の中からは、「パン・ギムンは保守のアイデンティティを確実に代弁してくれる人物でない」という声も出ているという。