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朝鮮半島米、高高度防衛ミサイルの韓国配備を実行へ
6月2日、カーター米国防長官は、高高度防衛ミサイルの韓国配備計画が実行に移されると述べた。写真はワシントンで4月撮影(2016年 ロイター/Jonathan Ernst)
カーター米国防長官は2日、訪問先のシンガポールで記者団に対し、米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の韓国への配備計画が実行に移されると述べた。近く発表できるだろうとした。
カーター長官は、アジア安全保障会議に出席するためにシンガポールを訪れている。長官は4日に韓国の国防相と個別に会談し、そこでTHAADの配備について話し合うとした。計画は「動き出しており、議論しなければならないことはそう多くはない」とも付け加えた。
長官は「世界のほとんどは引き続き北朝鮮のミサイルを巡る動きを懸念している」と強調。「実験の結果がどうあれ、彼らがミサイルを飛ばそうとしているという事実は残る。そのことは決定的な事実だ」とした。
THAADシステムに必要なレーダーの朝鮮半島への設置には、中国が同国の弾道ミサイルシステムによる抑止力を低減させ、地域における力のバランスを崩すと懸念を示している。
これについて、カーター長官は「米国と韓国という同盟国同士の判断であり、われわれを北朝鮮のミサイルから守るための決断だ。われわれが下した一連の結論のひとつであり、北朝鮮に対するわれわれ自身の防衛のためだ。そのことを皆が理解しなければならない」と述べた。
防衛関連の別の米政府高官は「技術的に解決しなければならない問題は多い」と指摘。配備に向けた韓国側との協議は続いているとした上で「近く発表することになるだろう」述べた。