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エンタメレオタードにピンヒールで舞台に...デミ・ロヴァート、「女らしさ」強要された少女時代を語る
Demi Lovato Reveals She Was Forced To Become A 'Hyper-Feminine Pop Star'
デミ・ロヴァート(2017年4月) Carlo Allegri-Reuters
<10代でスターとなった歌手デミ・ロヴァートだが、当時は周囲が求める「女性らしさ」や「美しさ」に押し流され、幸せではなかったという>
米人気歌手のデミ・ロヴァートが、自らのキャリアを振り返り、ポップスターに昇りつめた10代は「幸せではなかった」と明かした。「女性らしさ」や周囲が求める「美しさ」を押し付けられ、体型を強調するような衣装を自らの意に反して着ることを余儀なくされるなど、当時の経験が自分のアイデンティティに与えた影響についても語っている。
■【動画】女性らしさを強要されていたという10代の頃のデミ・ロヴァート
業界でキャリアをスタートさせた10代の頃は、自分の行動や決断を周囲の人々に左右されていたと、ロヴァートは言う。ポップスターとしてレオタードにピンヒールの靴でステージに立って「みじめな」な気持ちになり、踊っていても「幸せではなかった」という。
「それで完全に自分自身を失った」と、ロヴァートはApple Musicのラジオステーション「Apple Music 1」のDJゼイン・ロウに語った。「周りにいたチームは、私の決断を指示し、私が進む方向に影響を与えようとしていた」
「私は自分が何者なのかわかっていなかったし、チームは私を、超フェミニンなポップスターにさせようとしていた。それをしている自分はとても不幸だった」
ロヴァートは、ディズニー・チャンネルのテレビシリーズ『As The Bell Rings』のシャーロット・アダムス役でキャリアをスタート。同年に、同じくディズニーのテレビシリーズ『サニーwithチャンス』と映画『キャンプ・ロック』にも出演した。同映画では、サウンドトラックのうち「We Rock」や「This is Me」など4曲で歌声を披露している。
薬物の過剰摂取による活動休止を経て
2008年にデビューアルバム「Don't Forget」、2009年にセカンドアルバム「Here We Go
Again」をリリース。5枚目のアルバム「Confident」は批評家から絶賛され、2015年には「ビルボード200」で2位を獲得した。2017年に6枚目のスタジオアルバムをリリースしたが、2018年に薬物の過剰摂取により活動を休止した。
8月19日にニューアルバム「HOLY FVCK」をリリースしたロヴァートは現在、30日から始まる海外ツアーを控えている。
20日に30歳になったばかりのロヴァートは、今は多くのことに対して広い視野を持つようになったと話す。18歳の自分にどんなアドバイスをするかと聞かれると、「自分以外の誰の話も聞いてはダメ。人があなたに何を求めるかではなく、あなたが彼らに何を求めるかが大切」と答えた。
ロヴァートはさらにこう語った。「『あなたは美しい』と言いたい。やせる必要はないし、自分を厳しく評価する必要もない。でも、その頃の私はそれを理解できていなかった。自分のすることすべてが顕微鏡で見られているような立場にあり、自分のことも顕微鏡で見ていた」
ロヴァートは2021年、あらゆる性別の人が恋愛対象となるパンセクシャルであることをカミングアウトし、自身の性認識が男性でも女性でもないノンバイナリーだとして自らの代名詞に「they/them」を使うと発表した(現在は「she/her」も併用している)。