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出演者自身が出世作をパロディーにした『ビバヒル』リブート版はコミカルだけど切ない

A Comical, But Melancholy Reboot

2019年09月04日(水)17時25分
ウィラ・パスキン

影を落とす出演者の死

メロドラマ仕立てのコメディーを目指しているが、そこに切ない現実が見え隠れする。バタバタした展開も、「時の流れは止められない」という真のテーマからキャストと視聴者の注意をそらす策かと思えてくる。

往年の青春スターの厚塗りメークと髪の寂しい生え際を見れば、若さを保ち現役でいたいという焦りが痛いほど伝わる。だが、時の流れには誰も勝てない。

何より花形カップルだったブレンダとディラン(ルーク・ペリー)がドラマで再会する機会が、永遠に失われた。ペリーは今年3月に急逝した。簡単に振り払えない悲しみの影が、作品にも感じられる。

最も心を揺さぶられるのは、挿入されるオリジナル版の映像だ。オープンカーで飛ばすディランとブランドンの何と初々しいこと。演じる側にも見る側にも、あんな時代が確かにあった。

©2019 The Slate Group


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※9月10日号(9月3日発売)は、「プーチン2020」特集。領土問題で日本をあしらうプーチン。来年に迫った米大統領選にも「アジトプロップ」作戦を仕掛けようとしている。「プーチン永久政権」の次なる標的と世界戦略は? プーチンvs.アメリカの最前線を追う。

[2019年9月 3日号掲載]

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