最新記事
SDGsパートナー

SDGsに積極的な組織へ...SHIROYAMA HOTEL kagoshimaがホテリエ800人の意識を変化させた「工夫」とは

2023年10月10日(火)11時44分
ニューズウィーク日本版編集部SDGs室 ブランドストーリー
SHIROYAMA SDGsアワード

「SHIROYAMA SDGsアワード」最終審査会の様子。

<社員がSDGs達成を「自分ごと化」するため、会社を挙げてSHIROYAMA SDGsアワードを開催>

世界を変えるには、ニュースになるような大規模なプロジェクトや製品だけでは不十分。日本企業のたとえ小さなSDGsであっても、それが広く伝われば、共感を生み、新たなアイデアにつながり、社会課題の解決に近づいていく──。この考えのもと、ニューズウィーク日本版はこの春、「SDGsアワード」を立ち上げました。その一環として、日本企業によるSDGsの取り組みを積極的に情報発信していきます。

◇ ◇ ◇


フードロスや人手不足などの課題を抱えるホテル業界でSDGsへの関心が高まっている。一方、社員全員が同じように関心を持っているとは限らない。SHIROYAMA HOTEL kagoshimaは社員であるホテリエ(ホテルの従業員)が自主的に関心を持てるように、SDGsをテーマにした社内コンテストを開催している。

現場から生まれる、社会課題解決のための組織づくり

観光産業、特にホテル業界は、大量の食糧・ゴミ廃棄や従業員不足などの課題を多く抱えている。積極的にSDGs達成に向けた取り組みを行う企業が多いが、トップが熱心で、社会的意義のある取り組みでも、社員全員が真剣に取り組み、組織として問題意識を共有するのは難しい。

鹿児島市内のホテルSHIROYAMA HOTEL kagoshimaも、同じ課題を抱えていた。社内に「SDGs推進室」を設立し、社員にSDGs研修を繰り返すものの、全員との意識共有はなかなか進まない。そこで、SDGs推進室が考えた取り組みが「SHIROYAMA SDGsアワード」である。

「SHIROYAMA SDGsアワード」は、全従業員800人がSDGs達成に向けた持続可能な取り組みを立案し、活動の中から優れた取り組みを行ったチームを表彰する社内コンテストである。

コンテストの目的は、社員が自主的にSDGsに向けて取り組むことにある。4部門・63部署に所属する従業員が、SDGs達成のために部門を横断したチームを自由に編成。現場からSDGsに関する具体的なアクションが生まれる事が狙いだ。

「これまでの研修会では、SDGsについて全社員が理解することに限界があると感じていました。そこでコンテストの審査ポイントとして『勉強会方式』を導入、チームごとに勉強会をするようにしました。各チームがそれぞれに勉強会を実施し、その結果、社員同士でSDGsへの理解を急速に深めることができました」とSDGs推進室の安川あかね氏は語る。

こうした観光業における持続可能な社会を目指した取り組みが評価され、SHIROYAMA HOTEL kagoshimaは「公益財団法人日本環境協会主催 エコマークアワード2021優秀賞受賞」「日本ホテル協会社会的貢献に対する会長表彰2021・2022優秀賞受賞」「ブランド総合研究所主催 地域版SDGs調査2023サステナブル部門鹿児島県内1位」と多数の賞を受賞している。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米ウ協議の和平案、合意の基礎も ウ軍撤退なければ戦

ワールド

香港の大規模住宅火災、ほぼ鎮圧 依然多くの不明者

ビジネス

英財務相、増税巡る批判に反論 野党は福祉支出拡大を

ビジネス

中国の安踏体育と李寧、プーマ買収検討 合意困難か=
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 2
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファール勢ぞろい ウクライナ空軍は戦闘機の「見本市」状態
  • 3
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果のある「食べ物」はどれ?
  • 4
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 5
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 6
    がん患者の歯のX線画像に映った「真っ黒な空洞」...…
  • 7
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 8
    ウクライナ降伏にも等しい「28項目の和平案」の裏に…
  • 9
    7歳の娘の「スマホの検索履歴」で見つかった「衝撃の…
  • 10
    ミッキーマウスの著作権は切れている...それでも企業…
  • 1
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 2
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 3
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やってはいけない「3つの行動」とは?【国際研究チーム】
  • 4
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 5
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 6
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 9
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベー…
  • 10
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中