最新記事
心理学

韓国人は7割が「完璧主義者」!? 競争社会で「成果を上げる人」と「ストレスで潰れる人」の違い

2024年6月17日(月)18時15分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
職場 完璧主義者

mapo_japan-shutterstock

<過酷な競争社会・韓国で支持を集める「不適応的完璧主義」な自分を変える方法。「成果を出しやすい人」になるマインドセットとは>

日本よりも、受験や就活の競争が激しい韓国。それゆえか、「完璧主義」の傾向が強いようだ。

だが昨今、完璧主義にはネガティブなニュアンスが付きまとう。例えば職場においては、長時間労働や残業が忌避され、完璧を追求するスタイルは評価されにくい。本人にとっても大きなストレスになりがちだ。

一方、完璧を追い求めることが、時に期待以上の大きな成果をもたらすのも確かだ。完璧主義は必ずしも悪いことではない。

では、同じ「完璧主義」でも、ストレスや精神的な重荷になってしまう人と、期待以上の成果を上げる人の違いはどこにあるのだろうか?
『「大人」を解放する30歳からの心理学』
42歳でパーキンソン病を患い、30年以上にわたり多くの患者を診察してきた精神科医キム・ヘナム氏は、「完璧」よりも「最善」を目指すことが重要だという。

キム氏は昨年、「年甲斐」「分別」「大人げ」「責任」といった、大人だからこそ背負わされてしまう「生きづらさ」を解きほぐす心理学の知恵を集めた著書を出版した。「感情の取り扱い説明書」とでも呼ぶべきその本は、韓国で20万部を突破するベストセラーとなった。

このたび発売された邦訳版『「大人」を解放する30歳からの心理学』(CCCメディアハウス)から、一部を抜粋し紹介する。

※本書からの抜粋第2回:老後の知恵...「断れない人」「すぐ謝る人」が「雑に扱われない人」になるために絶対すべきこと

◇ ◇ ◇

韓国就活サイト「ジョブコリア」が会社員の男女1176人を対象に、ある出版社と共同で行ったアンケート調査の結果によると、「職場では完璧さを追求する」と答えた人の割合は67.2%、「完璧主義で成果は上がると思うか?」という質問に「はい」と答えた人の割合も61.3%で、過半数を超えることが明らかになった。

これは会社員10人のうち7人近くが完璧さを追求し、完璧主義は仕事においてプラスに働くと考えていることを物語っている。

人は誰しも優れた人間になりたいと願うものだ。しかし韓国のような厳しい競争社会では、小さなミスも命取りになるという理由からミスできず、人より優れていなければ生き残れないという発想に至るわけで、現代人にとって完璧主義は、誰もが目指すゴールであるとともにストレスだ。

さらに、小さい頃から絶えず兄弟姉妹や友人たちと比べられ、「どうしてあの子みたいにできないの?」、「お姉ちゃんを見習いなさい」、「親に恥をかかせるな」といったネガティブな言葉を多く浴びせられて育った人たちは、実績に対する客観的評価とは関係なく、「自分は至らない」という自己認識に苦しめられる。

世の中には自分より優れた人が山ほどいて、彼らの存在がしきりと自らの至らなさを思い知らせてくるからだ。

そのため自分には至らない部分が多すぎると考えている人たちは、自分の有能さを証明し、認められようとして自分を追いこむ。

ところが、当の本人たちに自分を過度に追いこんでいる自覚はない。それどころか自分は他の人たちと比べて、大それた野望を抱いているわけでもなければ、壮大な夢を描いているわけでもないと言い張るのだ。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ氏、ダボス会議でグリーンランド取得を協議へ

ワールド

豪州の大手年金基金、米ドルのエクスポージャー縮小 

ワールド

トランプ氏、プーチン大統領を「平和評議会」に招待

ワールド

ミャンマー総選挙、ASEANは認定せず=マレーシア
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:「外国人問題」徹底研究
特集:「外国人問題」徹底研究
2026年1月27日号(1/20発売)

日本の「外国人問題」は事実か錯誤か? 7つの争点を国際比較で大激論

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「耳の中に何かいる...」海で男性の耳に「まさかの生物」が侵入、恐怖映像と「意外な対処法」がSNSで話題に
  • 2
    「死ぬところだった...」旅行先で現地の子供に「超危険生物」を手渡された男性、「恐怖の動画」にSNS震撼
  • 3
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向」語る中、途方に暮れる個人旅行者たち
  • 4
    中国のインフラ建設にインドが反発、ヒマラヤ奥地で…
  • 5
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の…
  • 6
    中国、欧米の一流メディアになりすまして大規模な影…
  • 7
    【総選挙予測:自民は圧勝せず】立憲・公明連合は投…
  • 8
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世…
  • 9
    AIがついに人類に「牙をむいた」...中国系組織の「サ…
  • 10
    中国ネトウヨが「盗賊」と呼んだ大英博物館に感謝し…
  • 1
    【クイズ】韓国を抜いて1位に...世界で最も「出生率が低い」のはどこ?
  • 2
    上野公園「トイレ騒動」に見る、日本のトイレが「世界一危険」な理由
  • 3
    世界初で日本独自、南鳥島沖で始まるレアアース泥試掘の重要性 日本発の希少資源採取技術は他にも
  • 4
    韓国『日本人無料』の光と影 ── 日韓首脳が「未来志向…
  • 5
    正気を失った?──トランプ、エプスタイン疑惑につい…
  • 6
    ピラミッドよりも昔なのに...湖底で見つかった古代の…
  • 7
    「高額すぎる...」ポケモンとレゴのコラボ商品に広が…
  • 8
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い…
  • 9
    世界最大の埋蔵量でも「儲からない」? 米石油大手が…
  • 10
    【銘柄】「住友金属鉱山」の株価が急上昇...銅の高騰…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した─…
  • 6
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 7
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 8
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 9
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 10
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中