最新記事
エクササイズ

毎日1分間「体幹をしぼるだけ」で、脂肪を燃やして「勝手にやせていく体」をつくる方法

2024年6月11日(火)18時14分
隅田 咲(パーソナルトレーナー)*PRESIDENT Onlineからの転載

【やせにくいのは、筋肉のつながりを意識していないから】

スパイラル・ラインとは、体をかたちづくる筋膜のつながりのひとつで、後頭部から足の裏まで、多種多様な部位の筋膜が含まれてできているものです。ここの動きが悪くなると、スパイラル・ラインに含まれていない筋肉や筋膜にまで悪影響が及びますが、やせにくいとおっしゃる方の多くは、ここがガチガチになっています。

また、スパイラル・ラインは背中とお腹の広範囲を覆っているため、体幹の筋肉ほぼすべてに関係するものです。だからスパイラル・ラインの動きさえよくなれば、体幹の深部でうまく働いていない脂肪燃焼の得意な筋肉もめざめさせられるのです。

もちろん、固まった筋肉や筋膜を一つひとつ伸ばしたりほぐしたりすることも可能ですが、かなりの時間と手間を要します。さらに、筋肉をつなぐ筋膜を的確に伸ばすには、専門的な知識や手法が必要です。

こうしためんどうなことを考えずに、体の奥で眠っている筋肉や筋膜をまとめて芋いもづる式に短時間で伸ばしてほぐす最善の手段が、やせる背骨しぼりでした。これは私が人生の大半を費やして学んできたバレエやピラティス、トレーニングにおける解剖学など体にまつわるすべてを踏まえ、生徒さんたちの声を聞き続けるなかたどり着いた結論です。

その秘密を紹介していきましょう。

【背骨をしぼりあげると、固まった筋膜も伸びる】

やせる背骨しぼり最大のポイントは、背骨を「しぼりあげ続ける」ことにあります。これをする理由は、多くの人は可動域が狭まった背骨のまわりにある筋肉がうまく働かなくなっており、筋膜も固まった状態だからです。

その状態のまま運動をしたとしても、動きにくい状態からは脱せません。ですが背骨を「しぼりあげ続ける」と、うまく働かなくなっていた筋肉も動かざるを得なくなりますし、それを「1分ほどキープ」することで硬くなっていた筋膜もじわじわ伸びていきます。

また、スパイラル・ラインはお腹のあたりで交差するので、背骨をしぼる動きをすれば必然的に、多くの筋肉が活性化され筋膜も伸びやすい状態に。

この動きの効果は体にどんどん積み重なっていくため、たとえ毎日やらなくても柔軟性は上がっていき、体は動きやすくなります。

筋膜がほぐれると、背骨まわりにある多裂筋たれつきん、脊柱起立筋せきちゅうきりつきん、腹斜筋ふくしゃきんなどの筋肉が伸び縮みしやすい状態に。これらの筋肉が活性化すると、ほかの多くの筋肉もスムーズに動くようになるため、脂肪燃焼力の高い体になります。

newsweekjp_20240611082949.jpg出典=『やせる背骨しぼり』(サンマーク出版)

【眠っていた「深層筋」がめざめる】

やせる背骨しぼりの魅力のひとつが、体の深部にある深層筋を活性化できることです。

深層筋は姿勢の維持などに使われることが多く、単純に関節を曲げ伸ばしするだけでは働きにくいという特徴があります。ところが背骨をしぼる動きをすると、それだけで背骨や関節のまわりについている深層筋が活性化し、きちんと働くようになるのです。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国、フェンタニル巡る米の圧力に「断固対抗」=王外

ワールド

原油先物、週間で4カ月半ぶり下落率に トランプ関税

ビジネス

クシュタール、米当局の買収承認得るための道筋をセブ

ビジネス

アングル:全米で広がる反マスク行動 「#テスラたた
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:進化し続ける天才ピアニスト 角野隼斗
特集:進化し続ける天才ピアニスト 角野隼斗
2025年3月11日号(3/ 4発売)

ジャンルと時空を超えて世界を熱狂させる新時代ピアニストの「軌跡」を追う

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 2
    「コメが消えた」の大間違い...「買い占め」ではない、コメ不足の本当の原因とは?
  • 3
    113年間、科学者とネコ好きを悩ませた「茶トラ猫の謎」が最新研究で明らかに
  • 4
    一世帯5000ドルの「DOGE還付金」は金持ち優遇? 年…
  • 5
    強まる警戒感、アメリカ経済「急失速」の正しい読み…
  • 6
    著名投資家ウォーレン・バフェット、関税は「戦争行…
  • 7
    イーロン・マスクの急所を突け!最大ダメージを与え…
  • 8
    定住人口ベースでは分からない、東京23区のリアルな…
  • 9
    テスラ大炎上...戻らぬオーナー「悲劇の理由」
  • 10
    34年の下積みの末、アカデミー賞にも...「ハリウッド…
  • 1
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 2
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 3
    イーロン・マスクへの反発から、DOGEで働く匿名の天才技術者たちの身元を暴露する「Doxxing」が始まった
  • 4
    アメリカで牛肉さらに値上がりか...原因はトランプ政…
  • 5
    ニンジンが糖尿病の「予防と治療」に効果ある可能性…
  • 6
    「浅い」主張ばかり...伊藤詩織の映画『Black Box Di…
  • 7
    イーロン・マスクの急所を突け!最大ダメージを与え…
  • 8
    「コメが消えた」の大間違い...「買い占め」ではない…
  • 9
    「絶対に太る!」7つの食事習慣、 なぜダイエットに…
  • 10
    ボブ・ディランは不潔で嫌な奴、シャラメの演技は笑…
  • 1
    テスラ離れが急加速...世界中のオーナーが「見限る」ワケ
  • 2
    【一発アウト】税務署が「怪しい!」と思う通帳とは?
  • 3
    「テスラ時代」の崩壊...欧州でシェア壊滅、アジアでも販売不振の納得理由
  • 4
    口から入ったマイクロプラスチックの行く先は「脳」…
  • 5
    「健康寿命」を延ばすのは「少食」と「皮下脂肪」だ…
  • 6
    がん細胞が正常に戻る「分子スイッチ」が発見される…
  • 7
    戦場に「北朝鮮兵はもういない」とロシア国営テレビ.…
  • 8
    人気も販売台数も凋落...クールなEVテスラ「オワコン…
  • 9
    細胞を若返らせるカギが発見される...日本の研究チー…
  • 10
    イーロン・マスクへの反発から、DOGEで働く匿名の天…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中