腕時計の中にイヤホン!?「中年向けブランド」から一新、ファーウェイからニッチな高性能スマートウォッチ続々発売
前述の製品以外もそうで、水深100メートルのダイビングに対応した高級スマートウォッチ「HUAWEI WATCH Ultimate(ファーウェイ・ウォッチ・アルティメット)」は機能や質感の高さは素晴らしいが、10万円超えの価格は買い手を選ぶ商品に。
■HUAWEI WATCH Ultimate
※Amazonでも販売中。商品ページはこちら
通常価格:135,080円
サイズ:約48.5mm×約48.5mm×約13.0mm/ディスプレイ:1.5インチLTPO AMOLED 466×466ピクセル/材質:サファイアガラス(ディスプレイ)、非晶質ジルコニウム(ケース)、セラミック(ベゼル&リアケース)/防水:10ATM/センサー:加速度センサー、ジャイロセンサー、光学式心拍センサー、磁気センサー、気圧センサー、温度センサー、深度センサー/対応OS:Android 6.0およびそれ以降、iOS 9.0およびそれ以降/バッテリー持続時間:通常使用の場合約14日間
完全ワイヤレスイヤホン「HUAWEI FreeBuds 5(ファーウェイ・フリーバッツ5)」は装着中でも外の音が聞ける、つまりながら聞きに便利な半開放型だが、そこに無理矢理ノイズキャンセリング機能を載っけている。
耳が密閉されていないのでノイズキャンセリングをかけても外音が消えるようなことはないのであまり意味がないようにも思うが、使って見ると確かにちょっぴり雑音が減るような気もする。ながら聞きしつつも、すこしノイズが減ったらいいなという微妙なニーズに答えているようだ。
正直、ノイズキャンセリング機能は要らなかったようにも思うが、耳たぶにひっかけるような形状は長時間使用しても痛くならないのが長所。数万回のシミュレーションを経て、人間工学を追究した結果のデザインだと発表されていたが、なるほど快適な着け心地だった。
また、地味なところだが、マルチポイント(同時に2台の端末を接続し、音楽再生と電話着信などの対応をシームレスに切り替える機能)がよく出来ているのには感心した。
■HUAWEI FreeBuds 5
※Amazonでも販売中。商品ページはこちら
通常価格:21,800円
サイズ(イヤホン本体):高さ約32.4mm×幅約17.6mm×奥行約22.8mm、重さ約5.4g/カラー:シルバーフロスト、セラミックホワイト/昨日:ダイナミックEQ、アクティブノイズキャンセリング(ANC)、通話ノイズキャンセリング/センサー:加速度センサー、赤外線センサー、ホールセンサー、タッチセンサー/スピーカー:11mmのデュアルマグネットダイナミックドライバーユニット/バッテリー駆動時間:イヤホンで再生する場合(ノイズキャンセリングオフ)約5時間、(ノイズキャンセリングオン)約3.5時間
これらの商品が合わない人も多いだろうが、合う人にはどこまでも刺さる。そうした尖った製品がそろっている。
また、アプリのインストールでは、グーグルプレイストアからではなくファーウェイのアプリストアを使う必要があるのも少し面倒で、使い手を選ぶ要素となっている(iPhoneでは通常のアプリストアからインストール可能)。
そうしたハードル、面倒があっても、刺さる人には刺さるユニークな製品の数々。安心安全のおじさんブランドから大転換したファーウェイは面白い。
[執筆]
高口康太(たかぐち・こうた)
ジャーナリスト、千葉大学客員准教授。1976年生まれ。千葉大学人文社会科学研究科(博士課程)単位取得退学。著書に『幸福な監視国家・中国』(共著、NHK出版新書)、『プロトタイプシティ』(共著、KADOKAWA、2021年大平正芳記念賞特別賞受賞)、『中国「コロナ封じ」の虚実』、『中国S級B級論――発展途上と最先端が混在する国』(編著、さくら舎)、『現代中国経営者列伝』(星海社新書)など。