グーグル元副社長が教える、英語が下手な親でも子どもの英語力を伸ばせる方法
でも、意味がわからないものをずっと流しているのは、あまり面白くないですよね。
仮にお子さんが英語を徐々に聴き取れるようになったとしても、一緒に観聞きしているあなたがそれを理解できないと、つまらないと思います。せっかくですから家族で一緒に観るテレビで英語放送を流すのであれば、ついでに親御さんも一緒に内容を理解できるようになるのがいちばんだと思います。一緒に学べばいいのです。私はそうしていました。
ならば、どんな放送からはじめればいいでしょう?
映画や人気ドラマを観たい! そんなふうに思う人は多いでしょうが、映画やドラマはけっこうハードルが高いものです。
それは当然なのです。だって日本語を勉強しはじめたばかりの人が、吉本新喜劇を観て理解できるでしょうか? 人気ドラマの『相棒』を観て、理解ができるのでしょうか?
言い回しは丁寧でないし、そもそもドラマの登場人物が逐一、状況を説明してくれるわけでもありません。サスペンスなどで、誰が殺されたのかもよくわからないような状況では、その先の展開にすぐについていけなくなってしまうでしょう。
そこで入門編としておススメするのは、まず「ニュース」でしょう。
いちばん良いのは、アメリカのCNNやイギリスのBBCなどの放送を流しっぱなしにしておくことでしょう。いずれも、CS放送を受信できるようにして契約すれば、視聴できます。
大きなニュースであれば、当然日本でもニュースになるので、だいたいの流れを把握しておくことができます。だから英語でも言っていることの想像がつきやすいでしょう。
ニュースの内容について「これに対して、きみはどう思う?」などと、子どもと試験問題のようなやり取りをする必要もありません。ただ、子どものほうから質問があったときには、「お父さんはこう思う」「お母さんはこう思う」と、自分の意見をしっかり言うことが大切です。自分なりの考えを示すところを見せる。それが重要なのです。
「子どもがそんなふうに、世界で起こることに関心を持つようになるものだろうか?」
もちろん、なります! ただ、そのためには、自分が地球人であることを自覚するような「環境づくり」が大切です。