最新記事

自己啓発

その悩みは「解決しなければならないもの」なのか?

2021年5月28日(金)16時20分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
悩んでいる人

NicolasMcComber-iStock.

<人間関係から仕事、将来、自分の性格、他人の評価まで、誰しも悩みを抱えて生きているが、「悩み方」を知らない人が多過ぎる>

あなたは悩みがあったときに、どうしているだろうか?

何とか自分で解決しようとしたり、家族や友人に相談することもあるだろう。または放っておくこともあるかもしれない。

しかし、これらの悩み方は全て「やりがちな勘違い」であると、「質問家」の河田真誠氏は指摘する。問題は「悩み」そのものではなく、「悩み方」を知らないことだという。

河田氏は企業研修や小中学校の授業で、生き方や考え方、働き方といった人々の悩みを、質問を通して解決に導く「しつもんの専門家」だ。

「悩みは幸せの種」と断言する河田氏は、このたび『悩み方教室――心のモヤモヤが晴れる8つの質問』(CCCメディアハウス)を出版した。人間関係から仕事、将来、自分の性格、他人の評価まで、あらゆる悩みをスッキリさせる方法を具体的に記した一冊だ。

「いい質問」で、悩み方を変えることができる

なんだかずっとモヤモヤしているという経験は、誰にでもあるだろう。しかし、これは自分でも何に悩んでいるのか分からなくなっている状態がほとんどだという。

逆に、そのモヤモヤの原因を言語化できさえすれば、「そんなことで自分は悩んでいたのか!」と、ほとんどの悩みは解決してしまうと河田氏は指摘する。だから、問題は「悩み」そのものではなく、「悩み方」なのだ。

とはいえ、悩んでいるときに冷静かつ客観的になることは難しい。同じことをずっと考え続け、出口の見えない迷路にいるような感覚に誰もが陥りがちになる。

しかし河田氏によれば、視点を少しずらし、今まで自分に見えていなかったものが見えてくるような「いい質問」をすることによって、悩み方を変えることができるという。

河田氏の質問メソッドは次の8つの質問のみ。

まずは、これらの質問を単独もしくは組み合わせて自問し、その答えを紙に書き出していくことで悩みを言語化していく(この実際に「書く」ことが、実はとても重要)。

質問1. 今、どんな悩みがありますか?
質問2. それは、何が問題ですか?
質問3. 今、どんな状態ですか?
質問4. どうなったら、最高に嬉しいと思えますか?
質問5. 原因は何だと思いますか?
質問6. どうすれば解決できますか?
質問7. まずできることは何ですか?
質問8. どうすれば、もっとワクワクできますか?

例えば、仕事(学校)の悩みに直面したときに、「この仕事(学校)でいいのか?」や「他にいい仕事(学校)はないかな?」と悩む人は多いだろう。

しかし、それでは「その仕事(学校)を辞める/辞めない」という答え以外の結論を導き出すことは難しく、結局は同じ問題についてずっと悩み続けることになる。なぜなら、どちらの結論を選んでも自分が変わらないからだ。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

EU、ウクライナ支援で2案提示 ロ凍結資産活用もし

ワールド

トランプ政権、ニューオーリンズで不法移民取り締まり

ビジネス

米9月製造業生産は横ばい、輸入関税の影響で抑制続く

ワールド

イスラエル、新たに遺体受け取り ラファ検問所近く開
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇気」
  • 2
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与し、名誉ある「キーパー」に任命された日本人
  • 3
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させられる「イスラエルの良心」と「世界で最も倫理的な軍隊」への憂い
  • 4
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 5
    【クイズ】日本で2番目に「ホタテの漁獲量」が多い県…
  • 6
    台湾に最も近い在日米軍嘉手納基地で滑走路の迅速復…
  • 7
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙す…
  • 8
    トランプ王国テネシーに異変!? 下院補選で共和党が…
  • 9
    トランプ支持率がさらに低迷、保守地盤でも民主党が…
  • 10
    コンセントが足りない!...パナソニックが「四隅配置…
  • 1
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで墜落事故、浮き彫りになるインド空軍の課題
  • 4
    【最先端戦闘機】ミラージュ、F16、グリペン、ラファ…
  • 5
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 6
    【寝耳に水】ヘンリー王子&メーガン妃が「大焦り」…
  • 7
    【クイズ】次のうち、マウスウォッシュと同じ効果の…
  • 8
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 9
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 10
    子どもより高齢者を優遇する政府...世代間格差は5倍…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎の存在」がSNSで話題に、その正体とは?
  • 4
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 5
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 9
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中