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コロナストレス 長期化への処方箋

第2波でコロナ鬱、コロナ疲れに変化、日本独自のストレスも

2020年8月22日(土)12時45分
西多昌規(早稲田大学准教授、精神科医)

長期化し、医療従事者でなくても「コロナ・バーンアウト」の危険が増しつつある私たちにとって、メンタルケアの基本は「セルフケア」、つまり自分を大切に保護していく生活習慣である。適度な運動や他人との距離を取った上での会話、アルコールを飲み過ぎないという節制は、これまでの「コロナ鬱」対策とほとんど変わりはない。

やはり感染予防に注意したうえで、自分や家族が楽しめる活動をしていく、楽しめる場を探す自助努力が、メンタルヘルスにおいてますます大切になるだろう。混雑しない野外での散歩・散策、庭があればガーデニングは、感染のリスクも低く、運動と日光浴、達成感を得られる活動だ。その人それぞれの趣味嗜好、体力、置かれている環境などで異なってくるが、セルフケア能力は、長期化するCOVID-19社会ではますます重要になってくる。

※本記事は2020年8月25日号「コロナストレス 長期化への処方箋」特集掲載の記事の拡大版です。

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2020年8月25日号(8月18日発売)は「コロナストレス 長期化への処方箋」特集。仕事・育児・学習・睡眠......。コロナ禍の長期化で拡大するメンタルヘルス危機。世界と日本の処方箋は? 日本独自のコロナ鬱も取り上げる。

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