最新記事

キャリア

あと10年、これが分からないビジネスパーソンは生き残れない

2018年7月25日(水)19時35分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

A_Pobedimskiy-iStock.

<「誰でもプログラミングができて当たり前」の時代が、すぐそこに迫っている。自分でプログラムを書けなくても、プログラミングを知ることは必須。そしてそれはそんなに難しいことじゃない>

2020年度から、小学校でのプログラミング教育が必修化される。コンピューターの使い方を教わるのではない。コンピューターを動かすプログラムを書くことを、小学生のうちから教わるのだ。「誰でもプログラミングができて当たり前」の時代が、すぐそこに迫っている。

この10〜20年のうちに、人工知能(AI)とロボットによって数多くの仕事が代替されると言われている。現在そうした仕事に就いている人には悪夢のような話だろうが、プログラミングを知っていれば、同じ仕事に携わっていても生き残れるかもしれない。

『プログラミングを知らないビジネスパーソンのためのプログラミング講座 あなたが10年後に生き残っているために』(CCCメディアハウス)の著者・福島紀仁氏によれば、より生産性を上げるためにも、一般のビジネスパーソンこそプログラミングを知っておくべきだという。本書はまさにそのために書かれた。難しいと思われがちなプログラミングが分かるようになり、プログラミングを「体験」することもできる1冊だ。

コンピューターは「指示待ち族」

プログラミングを知らない人や、そもそもパソコンやスマートフォンも最低限の機能しか使っていないような人にとっては、「プログラムを書く」などということは、まさに未知の領域だろう。だが、「あ」と入力するようなことでも、プログラムがなければコンピューターは動かない。

そのプログラムを組み立てる作業が、プログラミングだ。プログラムとはコンピューターに与える指示であり、その指示をひとつひとつ作っていくのがプログラミングという作業になる。


ビジネスパーソンには「指示待ち族」といわれる、自ら主体的に動こうとしないタイプの人たちがいる。コンピューターも、これら指示待ち族と同様、何らかの指示を与えない限り、自ら動きだすことはない。プログラミングとは、コンピューターに対する「どう動くか」の指示である。(30~31ページ)

何でも知っていて、何でも素早く実行してくれるコンピューターは、ビジネスパーソンで言えば超エリートかつ超有能のように感じられるが、実は指示待ち族と同じなのだと思えば、少しは気楽に向き合えるのではないだろうか。

ただしコンピューターの場合、人間の指示待ち族とは異なる点が2つある。ひとつは、「指示さえ正しく与えれば、必ず指示どおりに動き、結果を出す」ということ。いくら細かい指示を与えても実行できない部下を抱えている人にすれば、これは大変ありがたい特徴だと言える。

だが、もうひとつの違いとして、コンピューターには「はずだ」「だろう」が通じないというものがある。相手が人間なら言わなくても分かるようなことも、コンピューターには分からない。与えられた指示は正確にこなすが、指示されたことを指示されたとおりにしかできないのがコンピューターだ。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

EXCLUSIVE-エヌビディア、対中輸出を2月に

ワールド

トランプ政権、大使ら約30人召還 「米国第一」徹底

ワールド

ウクライナ巡る米ロ協議、「画期的ではない」=ロシア

ビジネス

アルファベット、クリーンエネ企業買収 AI推進で電
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低く、健康不安もあるのに働く高齢者たち
  • 2
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツよりコンビニで買えるコレ
  • 3
    待望の『アバター』3作目は良作?駄作?...人気シリーズが直面した「思いがけない批判」とは?
  • 4
    【外国人材戦略】入国者の3分の2に帰国してもらい、…
  • 5
    週に一度のブリッジで腰痛を回避できる...椎間板を蘇…
  • 6
    「信じられない...」何年間もネグレクトされ、「異様…
  • 7
    「個人的な欲望」から誕生した大人気店の秘密...平野…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦…
  • 10
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 5
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 6
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 9
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 10
    空中でバラバラに...ロシア軍の大型輸送機「An-22」…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 6
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 7
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
  • 8
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中