投資家が夢見る、大化けする銘柄「テンバガー」の見つけ方
テンバガーの探し方
時代のトレンドを捉えた急成長企業
ディップ<2379>は、アルバイト求人サイト「バイトル・ドットコム」を展開している企業です。国民的アイドルを使った広告戦略などを武器に業績を拡大し、2004年に東証マザーズへ上場、2013年に東証1部上場を果たしました。
アベノミクスで打ち出された「一億総活躍社会」というテーマによって、人材サービス関連株は飛躍的に上昇しました。なかでもディップは、ユーザーの仕事探しがスマホに移行したことが追い風となって業績面も裏付けされ、2013年初頭の安値から2016年7月にかけて、株価は60倍以上の驚異的な上昇を遂げました。
このように時代のトレンドやテーマ性を持った急成長株は、業績も年率2ケタを超える成長を見せ、テンバガーを超えた「大出世銘柄」となることがあります。
話題性があり業績が急拡大している企業
ピーター・リンチは、タコスチェーンのタコ・ベルやダンキンドーナツに自ら足を運んで、常に消費者目線を忘れないリサーチを行なっていたと言われています。
ペッパーフードサービス<3053>は、「ペッパーランチ」などのレストランを展開する企業です。2009年には、O-157による食中毒が全国に広がったことで業績が悪化しました。しかし様々な改善策によって2012年には業績が底打ちし、2013年に展開を始めた「いきなりステーキ」も話題となって快進撃を続けました。株価も、2012年から現在にかけて20倍以上の大幅上昇となっています。
多店舗展開というビジネスモデルで急成長する企業は、小売業に多く見られます。「磯丸水産」で知られるクリエイト・レストランツHLD<3387>や、東北でドラックストアを展開する薬王堂<3385>もテンバガーとなっています。
【参考記事】未来のアップルを探せ! 成長株を見極める5つのポイント
企業の成長によるテンバガーがある一方で、短期資金の流入によるテンバガーもあります。テンバガーといえば、こちらのイメージのほうが強い方もいらっしゃるかもしれません。次に紹介するのは、そんなテンバガーの例です。
旬なテーマがある企業
「旬のテーマ」はテンバガーの重要な手がかりです。テーマはその時々で変化していきます。
たとえば、リミックスポイント<3825>。電力事業を中心に展開する会社ですが、2016年、新規事業として仮想通貨取引業を行う「BITPoint」を設立しました。ビットコインなど仮想通貨への注目度の高まりとともに、ビットコイン関連銘柄として資金が流入し、足元の株価は暴騰しています。
過去には、インバウンド銘柄が注目を浴びたときに、ドンキホーテ<7532>、ラオックス<8202>などの株価が大きく上昇しました。2016年にはフィンテック銘柄として、さくらインターネット<3778>、マイナンバー銘柄では、ITbook<3742>などがテンバガーとなっています。
業績拡大が期待できる材料がある
ミクシィ<2121>は国内SNS「ミクシィ」を運営していますが、収益の柱は2013年10月に投入したスマホゲーム「モンスターストライク」です。この大ヒットによって、2015年3月期の営業利益は対前年比110倍近くとなり、株価も大きく値上がりしました。
その後はやや低迷しましたが、現在は主力の「モンスト」の大型アップデートで復調し、大きく株価を回復させています。
ミクシィやガンホー・オンライン・エンターテイメント<3765>、コロプラ<3668>などスマホ関連のゲーム開発企業は、大ヒット作が出ると業績に与えるインパクトが非常に大きくなります。そのため、業績拡大への期待感から資金が流入し、テンバガーになる可能性が高くなるのです。