最新記事
ヘルス

真偽不明の「健康情報」がネットに溢れる今...本当に健康に役立つ「正しいエビデンス」の見分け方とは?

2024年6月12日(水)17時50分
flier編集部
正しい健康情報の見分け方

Twinsterphoto/Shutterstock

<科学的根拠に基づいて、何をどうやったら健康のために良い生活習慣が作れるかをまとめた『健康になる技術 大全』著者・林英恵さんインタビュー>

健康に関する本が毎年たくさん刊行されています。テレビや雑誌での特集、ネット記事などあらゆるところで健康に関する情報があふれていますが、正しいもの、必ずしも正しいとはいえないものも混在しています。自分の健康を維持するためには、正しい情報を見抜き、選ぶ力が必要です。

今回は『健康になる技術 大全』(ダイヤモンド社)の著者で、パブリックヘルスストラテジスト、公衆衛生学者の林英恵さんに、健康になるための「正しいエビデンス」を見抜くポイントを伺いました。聞き手は株式会社フライヤーの執行役員・井手琢人です。(※この記事は、本の要約サービス「flier(フライヤー)」からの転載です)

科学的根拠に基づいた現代版『養生訓』

井手琢人(以下、井手) 『健康になる技術 大全』の刊行おめでとうございます! 今回の本は10年ぶりだそうですね。

林英恵(以下、林) そうなのです。この本は、前回の本『それでもあきらめない』(あさ出版)を書き終えてから構想3年、執筆7年の計10年かかっている本です。

井手 まさに健康についてしっかり1冊にまとめた「大全」。これは書くのが大変だったと思いますが、編集も大変だったでしょうね。本にもいろいろありますが、こんなに手の込んだ本はなかなか無いのではないかなと思いました。

健康になる技術 大全
 著者:林英恵
 出版社:ダイヤモンド社
 要約を読む

 この本は現代版の『養生訓』を目指して書きました。

『養生訓』は貝原益軒先生の書かれた江戸時代の大ベストセラーですね。この本では、エビデンス(科学的根拠)に基づいて、何をどうやったら健康のために良い生活習慣が作れるかをまとめた本です。

井手 林さんの学んでこられた「パブリックヘルス」とは、我々の健康習慣を学ぶ学問なのですか?

 パブリックヘルスは日本語だと「公衆衛生」と言われますが、そのまま「パブリックヘルス」と言った方が分かりやすいですね。

「パブリック=みんなの」「ヘルス=健康」ということで、みんなの健康をどう増進して維持するかということを常に研究し、追求していく学問です。

井手 学問上は大変難しいことを研究されていると思いますが、それを一般の我々にもわかりやすく嚙み砕いていくのが、林さんのお仕事なのですね。

 はい。それを頑張ってまとめたのがこの本になります。

あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

米9月PPI、前年比2.7%上昇 エネルギー高と関

ビジネス

米中古住宅仮契約指数、10月は1.9%上昇 ローン

ビジネス

米9月小売売上高0.2%増、予想下回る 消費失速を

ワールド

欧州司法裁、同性婚の域内承認命じる ポーランドを批
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ガザの叫びを聞け
特集:ガザの叫びを聞け
2025年12月 2日号(11/26発売)

「天井なき監獄」を生きるパレスチナ自治区ガザの若者たちが世界に向けて発信した10年の記録

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 2
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ成長株へ転生できたのか
  • 3
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後悔しない人生後半のマネープラン
  • 4
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 5
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 6
    放置されていた、恐竜の「ゲロ」の化石...そこに眠っ…
  • 7
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 8
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 9
    使っていたら変更を! 「使用頻度の高いパスワード」…
  • 10
    トランプの脅威から祖国を守るため、「環境派」の顔…
  • 1
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 2
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 3
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やってはいけない「3つの行動」とは?【国際研究チーム】
  • 4
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 7
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 8
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 9
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 10
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 6
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 7
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦…
  • 8
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中