最新記事
ストレス

読書で「自己肯定感」が高まる...ストレス軽減の「癒し効果」、長生きにもつながる読書の効能とは?

2023年10月28日(土)18時26分
flier編集部

1冊目は『怠惰の美徳』。戦後派を代表する作家・梅崎春生さんが、自身がどれほど怠け者として生き抜いてきたのかを綴ったエッセイと短篇を集めた一冊です。冒頭から自分へのダメ出しの嵐。32歳になるのに2畳の部屋で寝起きしていて、ろくな文章も書けない。年若い新進作家の悪口ばかり、といった話から始まります。「雑巾にでもなって 生れてくれば よかったのに」など、表現も面白い。著者のダメっぷりにふれるうちに、「あ、これくらいでいいのか」と力が抜けていきます。

怠惰の美徳
 著者:梅崎春生
 編集:荻原魚雷
 出版社:中央公論新社
(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

2冊目は『今日こそ自分を甘やかす』。人気カウンセラー根本裕幸さんが、自分への厳しすぎる基準を緩める方法を具体的に解説した一冊です。「成果を上げているのに満足できない」という方に読んでいただきたいですね。

今日こそ自分を甘やかす
 著者:根本裕幸
 出版社:大和書房
(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

3冊目は『パンダはどこにいる?』。鎌倉・円覚寺の老大師が「禅の教え」をわかりやすく教えてくれる絵本です。主人公のパンダは、自分がパンダと知らないまま、愛され者のパンダへの憧れを募らせ、パンダになろうと修行を始めていく。あるとき、水たまりに映った自身の姿を見て、自分がパンダだと気づきます。そこから、自分らしくくつろいで生きるようになり、周囲の人も癒されていくというお話です。

禅の世界には「無事是貴人(ぶじこれきにん)」という言葉があります。これは「あなた自身が仏ですよ」という意味です。「自分の外に向かって求めなくても、そのままのあなたで十分にすばらしい」といった意味だととらえています。自分に求める基準が厳しいと、完璧に準備しなくてはと思いがちですが、今のままで十分だと安心感を与えてくれることでしょう。

パンダはどこにいる?
 著者:横田南嶺
 イラスト:横山由馨
 出版社:青幻舎
(※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米地裁、政権による都市や郡への数億ドルの補助金停止

ワールド

ブラジル前大統領を拘束、監視装置破損 「薬の影響」

ワールド

広州自動車ショー、中国人客は日中関係悪化を重要視せ

ワールド

韓国、米国の半導体関税巡り台湾と協力の余地=通商交
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナゾ仕様」...「ここじゃできない!」
  • 2
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 3
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネディの孫」の出馬にSNS熱狂、「顔以外も完璧」との声
  • 4
    「搭乗禁止にすべき」 後ろの席の乗客が行った「あり…
  • 5
    老後資金は「ためる」より「使う」へ──50代からの後…
  • 6
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 7
    【銘柄】いま注目のフィンテック企業、ソーファイ・…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 10
    【銘柄】元・東芝のキオクシアHD...生成AIで急上昇し…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 8
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 9
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネ…
  • 10
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中