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貿易中国、台湾めぐり反発するリトアニア産牛肉の輸入を9日から停止
中国税関総署は、リトアニアからの牛肉輸入を9日以降停止したと発表した。理由は明らかにしていない。写真はリトアニアの台湾の表機関の看板。1月撮影。(2022年 ロイター/Janis Laizans )
中国税関総署は、リトアニアからの牛肉輸入を9日以降停止したと発表した。理由は明らかにしていない。
中国は、リトアニアが台湾の代表機関開設を昨年認めたことに反発し、同国からの輸入を制限したり、駐リトアニア大使を召還するなどの措置を講じている。
中国税関は通常、輸出国が家畜の病気発生を報告した場合に食肉輸入を停止するが、リトアニアは最近、国際獣疫事務局(OIE)に動物の病気を報告していない。
一方、中国がリトアニアに差別的な貿易措置を取ったとして欧州連合(EU)が世界貿易機関(WTO)に提訴した問題で、英国は7日、EUを支援するため協議に参加する意向を示した。米国やオーストラリアも協議への参加意向を既に表明している。
EUの欧州委員会によると、リトアニアから中国への輸出は昨年12月に前年比91%減少した。
台湾外交部(外務省)は「一方的ないじめ行為」で、リトアニアの外交政策を変えようとする新たな試みだと非難。歐江安(ジョアン・オウ)報道官は記者団に対し「われわれはリトアニアと共に断固として立ち向かう」と語った。
台湾は、中国による輸入制限の影響を軽減するため、リトアニアからの食品輸入を拡大している。
中国は世界最大の牛肉輸入大国だが、リトアニア産の輸入が占める割合はごくわずか。中国税関当局の統計によると、2021年の総輸入量は236万トンで、うちリトアニアからの輸入は775トンだった。
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