会社で評価される「数字に強い」という能力の、意外に低いハードル
深沢真太郎氏 Shintaro Fukasawa
<ビジネスの現場で求められる「数字に強い」という能力は、具体的にどういうもので、どうすれば身につけられるのか>
※この記事は、本の要約サービス「flier(フライヤー)」からの転載です。
数学的能力は一般的に、ビジネスパーソンに必須の能力とされています。実際、「どうも数字が苦手で」「数字を使って、きちんと報告してください」......こういった言葉を耳にする機会は多いのではないでしょうか。
そこで今回は、ビジネス数学教育家として活躍し、『そもそも「論理的に考える」ってどうすればできるの?』(三笠書房)などのベストセラーを上梓してきた深沢真太郎さんに、「数字に強い人になる方法」についてうかがいました。聞き手は、株式会社フライヤーの執行役員を務める井手琢人です。
数字を使って話せば、あなたの努力がもっと伝わる
井手琢人(以下、井手): 深沢さんは「ビジネス数学教育家」という肩書きで活動されていますよね。「ビジネス数学」とはどのようなものでしょうか。
深沢真太郎さん(以下、深沢): 一言で言うと、数学的なビジネスパーソンを育てる教育のことです。数学というと、データサイエンスやAIなどを連想する方も多いのですが、それよりもっと手前、働く人に必要な「数学的能力」を身につけるための教育ですね。数学的能力とは、数字で考え、話せる能力のことをさしています。
井手: 「最近のビジネスパーソンは数字に弱い」とよく言われますよね。私自身、数字に強いとは思っていませんし......。
深沢: よく言われることですよね。実際、企業の管理職の方とお話しすると、「うちの社員、数字に弱いんだよね」とおっしゃることがあります。
では、「数字に強い」とはどのような状態なのか。それは、暗算が速いことでも、 円周率を数十桁言えることでも、 統計学の知識があることでもありません。管理職の方が求めているのは「プレゼンや報連相において、数字を入れて話せるようになること」、つまり数学的能力なんです。
井手: なるほど。「この本は売れ行き1位です」「このサービスに90%以上の人が満足しています」といったふうに数字で語れると、説得力が違ってきますもんね。
深沢: そうですね。「売上が前年よりも20パーセント増えました」というだけで伝わり方が変わりますし、あなたの努力が証明できます。
『そもそも「論理的に考える」ってどうすればできるの?』
著者:深沢真太郎
出版社:三笠書房
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