最新記事

ビジネス

会社で評価される「数字に強い」という能力の、意外に低いハードル

2021年10月8日(金)17時49分
flier編集部

今すぐ数字で語れるようになる3つの方法

井手: 数字に弱い人、つまり数字で語れない人は、どのようなことを意識するといいでしょうか。3つのポイントにまとめて教えてください。

深沢: 3つのポイントですか。難しいですね......。

井手: さっそく数字で語ってみました(笑)。

深沢: さすが、完璧です(笑)。

1つ目は、「数字を『言葉』と認識すること」。「ガツンと変わった」「ゴリゴリやりました」を「去年100万円だった売上が120万円になりました」と言い換えてみましょう。これなら、どんなに数字に弱い人でもすぐにできます。

井手: 言い換えですか。これなら簡単にできそうです。

深沢: 2つ目は、「数字を使って比較すること」。「顧客満足度90%」というデータに対して、「そうなんだ」ではなく、「昨年は?」「他社は?」と比較する発想をもってほしい。そうすれば、「ここと比べてこうなので、このデータはこういう意味を持ちます」と数字で話せるようになります。

井手: 比較しないと、「顧客満足度90%か。いいんじゃない?」で終わってしまいますもんね。

深沢: 3つ目は、「分解していくこと」。売上という数字は、「客単価×客数」などと分解できますし、「客数」もさらに細かく分けられますよね。そうすると、「全体なら顧客満足度90%だけど、年齢別に分けてくるとどうだろう?」といった発想につながります。

井手: 「分析しよう」と考えるとハードルが上がりますが、分解すれば、自然と分析を始められそうです!

論理的に考えるための魔法の3フレーズ

井手: 深沢さんのご著書『そもそも「論理的に考える」ってどうすればできるの?』は、フライヤーでも多くのビジネスパーソンに支持されています。主人公は、広告代理店で働くサオリ。サオリとたまたま知り合った大学院生の優斗がサオリの悩みに数学的に答えていく――というストーリー形式で、たいへんおもしろい一冊でした。

タイトルにある「論理的に考える」とは、そもそもどういうことなのでしょうか?

深沢: 一言で答えるなら、「線を使って考えること」です。

論理的な話は、「Aです」「だからBです」「さらにCです」「ゆえにDです」と、A、B、C、Dの要素がすべて線でつながっている。一方、論理的でない話は、「Aです」「そういえばBでもあります」「言い忘れていましたが、Cという要素もあります」と、どれもつながっていない。

二者の違いは、「かたまりが線でつながっているかどうか」です。論理的に考えるには、複数あるかたまりを線でつなげるという発想を持ちましょう。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

対米投資、為替に影響ないよう「うまくやっていく」=

ビジネス

米クリーブランド連銀総裁、「やや制約的な政策を続け

ビジネス

サムスン電子、モバイル事業責任者を共同CEOに 二

ワールド

原油先物は3日続落、供給増の可能性を意識
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判殺到、そもそも「実写化が早すぎる」との声も
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    【銘柄】イオンの株価が2倍に。かつての優待株はなぜ成長株へ転生できたのか
  • 4
    ロシアはすでに戦争準備段階――ポーランド軍トップが…
  • 5
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 6
    アメリカの雇用低迷と景気の関係が変化した可能性
  • 7
    幻の古代都市「7つの峡谷の町」...草原の遺跡から見…
  • 8
    【クイズ】中国からの融資を「最も多く」受けている…
  • 9
    中国の新空母「福建」の力は如何ほどか? 空母3隻体…
  • 10
    EUがロシアの凍結資産を使わない理由――ウクライナ勝…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 6
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 7
    【写真・動画】「全身が脳」の生物の神経系とその生態
  • 8
    筋肉の正体は「ホルモン」だった...テストステロン濃…
  • 9
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 10
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
  • 7
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 8
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 9
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 10
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中