最新記事

BOOKS

「やる気」の管理法、ミスのなくし方、ほか【各出版社がいま読んでほしい本】

2021年7月7日(水)11時55分
flier編集部
夕日の丘の上の女性シルエット

guvendemir-iStock

<小売りの新たなビジネスモデル/コロナ禍でも成功する「民泊」。各出版社がいま最もおすすめする4冊を紹介>

各出版社の「これはぜひ推したい!」という新刊本を紹介。発行に携わった出版社の担当者たちが、それぞれの本のエッセンスやおすすめのポイントなどをご案内します(この記事は、本の要約サービス「flier(フライヤー)」からの転載です)。

小売の未来


 著者:ダグ・スティーブンス、斎藤栄一郎(訳)
 出版社:プレジデント社
 (※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

昨年からのコロナ禍による外出自粛や休業要請で、世界の小売業界は大きなダメージを受けています。しかし、本書の著者であり、数々のグローバルブランドのコンサルタントを務めたダグ・スティーブンス氏は、現在の小売り不況の諸要因は元々小売業界に内在していたものであり、コロナはその動きを加速したにすぎないと喝破します。

本書は、新しい時代に適合する小売のタイプを10種類提示し、自社はそのいずれを目指すのかを深く考えよと促します。400ページを超える大著ですが、度重なる緊急事態宣言とその延長への対応に悩む小売業界の方々にとって、次の一手を考えるヒントが満載です。

なお、日本語版のカバーに使用したのは、イギリスの著名な現代アーティスト、ジュリアン・オピー氏の作品「Walking in New York 5」です。小売業界が持つ華やかさや楽しさをぜひ取り戻してほしいという願いを込めました。

(書籍編集部 田所陽一)

勉強する気はなぜ起こらないのか

 著者:外山美樹
 出版社:筑摩書房
 (※画像をクリックするとアマゾンに飛びます)

「息をするのもめんどくさい」。この『北斗の拳』のザコキャラのセリフのように、なにもしたくない状態に陥ることが時々ある。でも、社会で生きていく上では、そうはいっていられない。

この「めんどくさい」に打ち勝つにはどうすればよいか、それが本書の企画の出発点である。心理学では「やる気」に関する研究が多々あり、やる気をコントロールできれば、「めんどくさい」に勝てるはず。その具体的なメソッドが詰まっているのが本書である。

たとえば、目標を立てて実行に移すとき、2つの目標は立ててはならない。なぜなら、1つの達成した時点で満足感にひたってしまい、もう一つの目標はおざなりになるからである。

さらには、ネガティブな人は無理に「やる気」を出すためにポジティブになる必要もない。ネガティブなままでいることのほうがよりうまくいくことを実証する実験も紹介されている。

タイトルにある「勉強」だけではなく、仕事をやる気にならない人も必読である。

(担当編集 橋本陽介)

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

米10月求人件数、1.2万件増 経済の不透明感から

ワールド

スイス政府、米関税引き下げを誤公表 政府ウェブサイ

ビジネス

EXCLUSIVE-ECB、銀行資本要件の簡素化提

ワールド

米雇用統計とCPI、予定通り1月9日・13日発表へ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 2
    【クイズ】アジアで唯一...「世界の観光都市ランキング」でトップ5に入ったのはどこ?
  • 3
    中国の著名エコノミストが警告、過度の景気刺激が「財政危機」招くおそれ
  • 4
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 5
    「韓国のアマゾン」クーパン、国民の6割相当の大規模情…
  • 6
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 7
    「1匹いたら数千匹近くに...」飲もうとしたコップの…
  • 8
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 9
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 10
    ゼレンスキー機の直後に「軍用ドローン4機」...ダブ…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 7
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 8
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 9
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中