最新記事

キャリア

努力不足じゃない、仕事が合っていないんだ...自分の「強み」の見つけ方

2021年6月16日(水)17時59分
flier編集部

ただ、構想当初からこの4分割の手法がクリアに頭に浮かんでいたわけでありません。現在、YouTubeで20代を中心とした若者の仕事の相談に乗っているのですが、彼らの悩みを解決するにはどう説明すれば分かりやすいかな、といろいろと試行錯誤しつつ、「仕事で苦しんでいるのは、あなたがその場所にいるからだよ」などと対話を重ねる中で、4分割の図式に辿り着きました。

あの絵が具体化したのは、ここ半年ぐらいの話ですね。本書は、YouTubeの発信を通じて出会った若者たちとのコミュニケーションがあってこそ完成しました。そんな彼らのエピソードも盛り込んでいます。

210615fl_ga03.JPG

GAFA部長が教える自分の強みを引き出す4分割ノート術
著者:寺澤伸洋
出版社:世界文化社
flierで要約を読む

自信を持っていい

── 確かに4分割すると考えが整理されますね。

「強みを生かせる場所に行きましょう」と言われても、自分の強みが何か、なかなか答えづらいものです。それは自分と他人を比較してしまうからだと思います。

例えば、自分は「足が速い」と思っていても、世の中にはウサイン・ボルトみたいに上には上がいるために、他人に「足が速い」と言い張れず、しり込みしてしまう人は少なくないでしょう。それは「強み」を他者比較で見つけようとしてしまっているからです。

本書では強みを見つけるときには、「あなたが一番自信を持っていることは何ですか」「他人がどうであれ、自分の中で一番自信があるもの、それは強みと言っていいんだよ」と伝えています。

また、こうして強みを知ると同時に、苦手、嫌い、避けるべきところをきちんと明確に知ること。そしてそこからは距離を置き、強いところにアプローチする生き方をしようというのが趣旨です。

── 読者はどのような層を想定されていますか。

そうですね。20代や30代、特に自分が今の場所で輝けていないと感じている人たちです。

新卒で入社したばかりの若い世代は、自分を客観視できないもの。自分が合わない場所にいるという理解ではなく、「自分の努力が足りない。自分がダメなんだ」と思いがちです。そういう人たちに「違うんだよ。仕事が合ってないだけだから」と気付かせてあげられたらいいなと思っています。

苦手から逃げる

── 寺澤さんの得意や苦手は何でしょうか?

私の場合、得意で好きなことは業務の効率化や文章を書くことで、苦手で嫌いなことは経理、営業、英語といったところでしょうか。

私は新しいことを考えて工夫して変えていくのが好きなんですが、逆に経理はやり方を変えてはいけない。ルール通りにやる決まりなので、全然面白くなかったですね(笑)。

営業では当時、全然売れませんでした。性格的にゴールまで一直線、最短距離を目指すタイプなので、営業トークなどが肌に合わなかったんでしょうね。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米長官らスイス到着、ウクライナ和平案協議へ 欧州も

ワールド

台湾巡る日本の発言は衝撃的、一線を越えた=中国外相

ワールド

中国、台湾への干渉・日本の軍国主義台頭を容認せず=

ワールド

EXCLUSIVE-米国、ベネズエラへの新たな作戦
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界も「老害」戦争
特集:世界も「老害」戦争
2025年11月25日号(11/18発売)

アメリカもヨーロッパも高齢化が進み、未来を担う若者が「犠牲」に

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やってはいけない「3つの行動」とは?【国際研究チーム】
  • 2
    マムダニの次は「この男」?...イケメンすぎる「ケネディの孫」の出馬にSNS熱狂、「顔以外も完璧」との声
  • 3
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるようになる!筋トレよりもずっと効果的な「たった30秒の体操」〈注目記事〉
  • 4
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 5
    海外の空港でトイレに入った女性が見た、驚きの「ナ…
  • 6
    「週4回が理想です」...老化防止に効くマスターベー…
  • 7
    「裸同然」と批判も...レギンス注意でジム退館処分、…
  • 8
    Spotifyからも削除...「今年の一曲」と大絶賛の楽曲…
  • 9
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 10
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 3
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR動画撮影で「大失態」、遺跡を破壊する「衝撃映像」にSNS震撼
  • 4
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 5
    ポルノ依存症になるメカニズムが判明! 絶対やって…
  • 6
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 7
    「まじかよ...」母親にヘアカットを頼んだ25歳女性、…
  • 8
    【銘柄】ソニーグループとソニーFG...分離上場で生ま…
  • 9
    AIの浸透で「ブルーカラー」の賃金が上がり、「ホワ…
  • 10
    「ゲームそのまま...」実写版『ゼルダの伝説』の撮影…
  • 1
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」はどこ?
  • 2
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 3
    英国で「パブ離れ」が深刻化、閉店ペースが加速...苦肉の策は「日本では当たり前」の方式だった
  • 4
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 5
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 6
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 7
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 8
    【クイズ】クマ被害が相次ぐが...「熊害」の正しい読…
  • 9
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 10
    【クイズ】ヒグマの生息数が「世界で最も多い国」は…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中