コラム

ケビン・ケリーが考えるテクノロジーの進化/Figure out(解明する)

2016年06月28日(火)11時26分

【今週のTED Talk動画】How technology evolves - Kevin Kelly
https://www.ted.com/talks/kevin_kelly_on_how_technology_...

登壇者:ケビン・ケリー

 未来研究者ケビン・ケリーの毎日の過ごし方は、テクノロジーについて考えること。このTED Talkでは、それについて彼なりの結論が紹介されている。彼がたどりついた結論とは、テクノロジーは生物と同じように進化し、またその進化には似たようなパターンがあるということだ。すなわち、時間が経つに伴い、遍在、多様性、特化し、複雑さと社交性を増していく。

 また、テクノロジーは消えることはないとケリー氏は考えている。その証拠として、時代の異なる今でも、蒸気自動車の部品や石器時代に利用されていた刀と同じものを手に入れることができる。そしてまた、テクノロジーは個人が自分の人生のミッションを達成するための手段でもあると彼は結論付けている。各自が自分の可能性を追求できるよう、それに欠かせないテクノロジーを発明する必要性を訴える。このトークは自分の周りにあるテクノロジーを新しい、違った目で考えるきっかけとなるであろう。

キーフレーズ解説

Figure out
解明する
(動画0:11より)

 複雑で理解しにくいものを解明する、ということを示す際、figure outという言葉を使うことができます。文脈によっては、「理解する」「把握する」「算定する」「見つけ出す」「考え出す」「考え付く」あるいは「原因がわかる」とも訳せます。ケリー氏はトークの冒頭で、自分の人生においてテクノロジーはどんな意味を持つのか、まだ解明できていないと打ち明けます。

 ここでこの表現を使った例をいくつか紹介します。

●She's still trying to figure out what to do with her life.
(自分の人生をどのようにするか、彼女はいまだに考えだそうとしている途中です)

●He was able to figure out the answer to the puzzle quickly.
(彼はパズルの正解をすぐに見つけ出せました)

●I'm trying to figure out how much money I will need to launch my new business.
(新しいビジネスを立ち上げるために、どれほどのお金が必要なのかを算定しようとしています)

プロフィール

ロッシェル・カップ

Rochelle Kopp 異文化コミュニケ−ション、グローバル人材育成、そして人事管理を専門とする経営コンサルタント。日本の多国籍企業の海外進出や海外企業の日本拠点をサポートするジャパン・インターカルチュラル・コンサルティング社の創立者兼社長。イェ−ル大学歴史学部卒業、シガゴ大学経営大学院修了(MBA)。『シリコンバレーの英語――スタートアップ天国のしくみ』(IBC出版)、『日本企業の社員は、なぜこんなにもモチベーションが低いのか?』(クロスメディア・パブリッシング)、『反省しないアメリカ人をあつかう方法34』(アルク)など著書多数。最新刊は『日本企業がシリコンバレーのスピードを身につける方法』(共著、クロスメディア・パブリッシング)。

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