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ドタバタ国民党を蹴散らす?台湾の3匹の子ブタ
2011年に私は台湾の新聞「旺報」のウェブサイトで漫画コラムの連載を始めた。当時、台湾ニュースを理解するためほとんど毎日台湾のテレビを見ていたが、ちょうど12年の初めは台湾総統選挙が行われる時期で、そのすべてのプロセスを関心を持って見守った。この総統選挙は国民党の馬英九と民進党の蔡英文が僅差で競り合い、最後は馬が得票率51・60%で得票率45・63%の蔡を振りきったが、敗戦を受けた蔡の演説は素晴らしかった。「台湾は反対の声が必要だし、チェック・アンド・バランスをする勢力も必要だ」と、彼女は語った。この話は私だけでなく多くの中国人を感動させ、台湾の民主主義へのあこがれが日に日に高まった。中国共産党の「勝てば官軍、負ければ賊軍」式の残酷な権力闘争と比べれば、敗れたとはいえ蔡には尊厳もあった。
またたく間に4年が経過し、台湾ではまた総統選挙が近づいてきた。この4年の間に経済的な結びつきが強くなったことで、台湾の大陸化が一層進み、そのことが台湾の人々の抵抗感情を呼び起こして国民党の人気は地に落ちた。昨年の統一地方選挙で国民党は大敗し、青色陣営(編集部注:国民党の旗の色から同党勢力はこう呼ばれる)には敗北主義が充満した。総統選挙の最初の候補者登録で誰も名乗りを上げなかったほどだ。
その中で、自ら進んで候補者に名乗り出たのが行政院副院長(副首相)で女性の洪秀柱だ。国民党はいったん党として洪の立候補を承認したが、世論調査での蔡の優位に加え、洪がたびたび党の政策と一致しない発言をしたことから、彼女の候補者としての適性が大きく疑問視されるようになった。国民党陣営は洪の「舌禍」と「『柱』を換えろ(編集部注:洪の名前の一部の「柱」と、候補者として党を支える「柱」の意味をかけた皮肉)」という要求に耐えきれず、ついに党主席の朱立倫を新たな候補者としてすげ換えた。しかし「朱に換えた」後も民進党の優勢は明らかで、最新の世論調査では蔡の支持率が46%なのに対して朱は29%しかない。
11年の総統選挙で蔡は、資金力十分な国民党陣営に「小額寄付」のアイデアで対抗。支持する民衆は先を争って民進党の提供する子ブタの貯金箱を硬貨でいっぱいにし、それでも足りず紙幣を寄付した。この「3匹の子ブタ」は今回も民進党の選挙活動のシンボルになる。国民党が「柱」を「朱」に換えても(編集部注:中国語では「柱」も「朱」も発音が同じzhu)、恐らく蔡の3匹のかわいいい子ブタの威力にはかなわない(同:中国語でブタを表す「猪」の発音もzhu)。来年、中華民族で唯一の民主国家に選挙によって初の女性リーダーが誕生するだろう。
<次のページに中国語原文>
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