つばさの党「選挙妨害」で即座に法改正すべきでない理由
ネット上では今回、2019年参院選で演説中の安倍晋三首相(当時)にヤジを飛ばした男女が北海道警に排除された件を引き合いに出す投稿が多数みられた。こうした論法については「ヤジは表現行為であり、表現の自由による手厚い保障が求められる。だが、一般人のヤジと公人でもある候補者の行為を同列に扱うことは不適切」と専門家は指摘する(毎日新聞4月28日)。
こうした混同が広まるなか、政治主導で公職選挙法改正が進められたら? 私の選挙漫遊の師匠でライターの畠山理仁さんは「一時の感情に任せて権力者の恣意的な判断で言論の自由を狭めようとする行為には強く反対します。言論への圧力を肯定するような世論が広がることを最も恐れています」と話し、現行法での対応を訴える(同右)。
信濃毎日新聞社説には「街頭演説の妨害 選挙は誰のためにあるか」(5月2日)とあった。選挙が本当に有権者のものなら、法改正は易々と進まないはず。さてどうなる?

アマゾンに飛びます
2025年7月15日号(7月8日発売)は「大森元貴『言葉の力』」特集。[ロングインタビュー]時代を映すアーティスト・大森元貴/[特別寄稿]羽生結弦がつづる「私はこの歌に救われた」
「政治とカネ」の実態が丸見え...民間検索サイトが「裏金」議員たちをかき回す時代へ 2025.06.26
石破首相の本音が透けて見える、西田「ひめゆり」発言への甘さ 2025.05.29
「トランプが変えた世界」を30年前に描いていた...あのSF映画の先見の明を考える 2025.03.24
韓国「戒厳令・弾劾騒動」に至るまでの歴史を振り返る映画4選 2024.12.30